富士通は1月31日、2024年度第3四半期の決算を発表し説明会を開いた。Fujitsu Uvanceなどサービスソリューション領域において、2024年度の9カ月累計決算は売上収益が1兆5631憶円で前年比2.7%増となった。国内ではDX(デジタルトランスフォーメーション)やモダナイゼーションが増収をけん引した。
調整後営業利益は1615億円と、前年比で452憶円の増加を見せた。増収効果に加えて採算性も向上したという。9カ月の累計では過去最高となった。
連結合計の売上収益は2兆6214憶円と前年比0.8%の減収。ハードウェアソリューションとユビキタスソリューションの減収が影響した。調整後営業利益は1576憶円で、前年比387憶円増。9カ月累計の調整後営業利益も過去最高となった。
連結での調整前の営業利益は、前年比787憶円増となる1252億円だ。前年度に事業再編による一過性のコストを調整項目として計上していた反動があり、前年から787億円の増益となった。
CFO(最高財務責任者)の磯部武司氏は「成長ドライバーであるサービスソリューションは、増収に加えて力強いペースで採算性が改善した。ハードウェアソリューションは前年の大型案件の反動と円安の影響を受けて減収減益。ユビキタスソリューションは低採算だった欧州事業からの撤退に伴って利益面が健全化した。デバイスソリューションは増収増益だったものの為替の影響を除くと前年並み」と、振り返った。