Microsoft専門のニュースサイト「Windows Latest」は1月26日(現地時間)、「Windows 11 24H2 KB5050009 issues break audio, camera. KB5050021 affected too」において、Microsoftが1月14日にリリースしたWindows 11向け1月のセキュリティ更新プログラム「KB5050009」および「KB5050021」に、オーディオ関連の重大な不具合が存在すると報じた。
セキュリティ更新プログラムおよび不具合に関する情報は次のページにまとまっている。
- January 14, 2025—KB5050009 (OS Build 26100.2894) - Microsoft Support
- January 14, 2025—KB5050021 (OS Builds 22621.4751 and 22631.4751) - Microsoft Support
USBオーディオが動作を停止
Microsoftの発表によると、オーディオのセットアップでUSB 1.0オーディオドライバーを利用するDAC(Digital to Analog Converter)を使用している場合、オーディオデバイスの動作を停止する可能性がある。
不具合が発生すると、デバイスマネージャーに「This device cannot start. (Code 10) Insufficient system resources exist to complete the API.(このデバイスを起動できません。(コード 10) APIを完了するためのシステムリソースが不足しています)」とのエラーが表示されることがある。
Microsoftはこの問題の回避策として、不具合の原因となっているデバイスを接続しないように推奨している。また、改善に向けた取り組みを進めており、将来の更新プログラムにて修正する予定としている。
Bluetoothオーディオにも影響か
Windows Latestによると、この不具合はUSBオーディオのみならず、Bluetoothオーディオにも影響するという。また、不具合が発生するとビデオバッファリングやオーディオレンダリングにも問題が発生し、YouTubeなどの視聴もできなくなる可能性があるとされる。
Windows Latestは不具合の回避策として、更新プログラムのアンインストールを提案している。アンインストールは、設定アプリの「Windows Update」→「更新の履歴」→関連設定の「更新プログラムをアンインストールする」から実行することができる。
なお、この不具合はサードパーティー製ソフトウェアの不具合ではなく、Microsoft公式ソフトウェアの不具合とみられている。
Webカメラも動作を停止
Windows Latestによると、Windows 11に1月の更新プログラムをインストールすると、Webカメラが検出できなくなる可能性があるという。この不具合が発生した場合、更新プログラムをアンインストールしても症状は改善せず、オペレーティングシステムを再インストールする必要があるとしている。
筆者もWindows 11バージョン24H2にてWebカメラを使用しているが、更新プログラムを適用しても不具合は発生していない。そのため、影響は一部デバイスに限られる可能性がある。
アンインストールは推奨されない
この不具合は1月のセキュリティ更新プログラム「KB5050009」または「KB5050021」をアンインストールすることで改善する可能性がある。しかしながら、この更新プログラムには深刻度が緊急(Critical)と評価されている脆弱性の修正などが含まれており、アンインストールは推奨されない(参考:「Microsoftが1月の更新プログラム、攻撃確認済みの脆弱性を修正 | TECH+(テックプラス)」)。
不具合の影響を受けているユーザーは、一時的にデバイスの接続を取りやめ、Microsoftによる修正プログラムのリリースを待つことが推奨されている。