デル・テクノロジーズ(以下、デル)は1月9日、愛媛県がDX(デジタルトランスフォーメーション)による行政の効率化や県民生活の向上、地域経済の活性化を目的として、職員の行政活動を支える「庁内LANシステム」のインフラ基盤としてデル製品群を採用したことを発表した。

デル製品採用の背景

愛媛県の庁内LANシステムはプライベートクラウド上で稼働しており、メールサーバやファイルサーバ、Active Directoryサーバなどに加え、職員が共通で利用するグループウェア、文書管理システム、庶務事務システムなど、各種部門システムなどが集約されている。

県は業務基幹環境の更改時期を迎え、次期システムとなる「第5次庁内LANシステム」の導入に着手。業務のデジタル化やペーパーレス化に伴うデータ容量増などに対応するため、性能や容量のさらなる強化を図るとともに、ランサムウェア攻撃などに備えて安全にデータを保護できる環境を目指していたという。

デル製品採用の理由

一般競争入札の結果、「Dell PowerEdge」サーバ、「Dell PowerStore 3200T」オールフラッシュストレージ、「Dell PowerProtect DD6400」バックアップストレージをはじめとする一連のインフラ製品群が採用された。

デルのストレージ製品の圧縮・重複排除機能により、実容量の3倍のストレージリソースを確保することや、ランサムウェア対策強化の観点で「Dell PowerProtect DD」が効果を発揮できる点が評価されたとのことだ。

導入後の効果

「PowerStore」「PowerProtect DD」の圧縮・重複排除機能が「庁内LANシステム」のストレージリソース有効活用に貢献。特に3対1の圧縮・重複排除率を保証し、約60テラバイトの物理容量を約180テラバイト分のストレージ空間として利用可能にし、3対1以上に圧縮・重複排除が効いた場合にはさらに多くの容量を利用可能とている。

これらのメリットにより、愛媛県では複数世代のバックアップを取得。愛媛県の旧環境と比較してレスポンスのパフォーマンスが向上し、スムーズなファイルの開閉やバックアップ処理も規定時間内に収めるなど、安定稼働に貢献している。

さらに今回、愛媛県では、前回更改に引き続き1次 / 2次バックアップ用の2台の「PowerProtect DD」を導入。両者間で遠隔レプリケーションを行い、データの堅牢性をそのまま維持させた。ランサムウェア対策についても、構成の見直しにより安全にバックアップデータを保全する環境を実現することに寄与した。結果として、高い性能・信頼性を備えた行政情報インフラを最適なコストで実現できたという。