Googleは12月18日(米国時間)、「How Gmail is fighting holiday spammers and scammers」において、年末年始などの休暇シーズンに増加するオンライン詐欺やフィッシング詐欺に対し、注意を喚起した。
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How Gmail is fighting holiday spammers and scammers
増加する詐欺へのGoogleの対策
Googleによると、11月中旬以降、メールトラフィックは10月と比較して大幅に増加したという。これに対し、多くの資金を投入して構築されたGmailシステムはスパム、フィッシング、マルウェアの99.9%以上をブロック可能とされる。
また、過去1年間にわたり、Gmailには新しいセキュリティ機能が導入されており、この機能により昨年と比較して受信トレイに到達するフィッシング、マルウェアなどは35%減少したという。この新しいセキュリティ機能には画期的なAIモデルが使用されており、このAIモデルだけで以前よりも20%多くスパムをブロックできるという。
休暇シーズンに注意すべき3つの詐欺
Googleは常にプロアクティブな対策を推進しているが、攻撃者も対策の一歩先を行こうと進化を続けている。Googleはそのような網の目をくぐるような攻撃に注意する必要があるとして、次の3つの事例を挙げて注意を促している。
請求書詐欺
詐欺師は標的に偽の請求書を送付する。被害者は請求書に記載された連絡先に電話して抗議することになるが、詐欺師はこの電話を悪用する。詐欺師は言葉巧みに説得し、詐欺を成功させる。
これは古くから見られる詐欺だが、Googleによると根強い人気があり、休暇シーズンには驚くほど蔓延するという。
有名人を題材にした詐欺
過去1年間に最も急増した詐欺は、有名人を題材にした詐欺とされる。有名人を装った詐欺師が、もっともらしい宣伝を行い、それを悪用して標的との信頼関係を醸成し、信頼を得たところで詐欺を実行する。
恐喝詐欺
詐欺師は標的の個人情報を記載したメールを送信し、何かしらの脅迫行為を行う。メールには自宅写真が添付されている場合もあり、極めて悪質な詐欺とされる。
上記3つの詐欺は、いずれも正常なメールとの区別が非常に困難という特徴がある。関係者のみ真偽を判断できるものは、自動化されたシステムによる検出は不可能と考えられ、Googleの高度なセキュリティも突破できる場合がある。
このような詐欺から自身を守るため、不審なメールを受け取ったときは、まず落ち着いて、メールの内容を精査し、連絡や返信はせず、無視するか迷惑メールとしてマークすることが推奨されている。Gmailユーザーの場合は、迷惑メールとしてマークすることで、同様の詐欺被害を世界規模で防止することができる。
GoogleはGmailに限らずどのプラットフォームでも同様の詐欺は発生し得るとして、すべてのインターネットユーザーに注意を喚起している。