森記念財団 都市戦略研究所(所長:竹中平蔵氏)は12月10日、2008年より調査・発表している、「世界の都市総合力ランキング(Global Power City Index)」の2024年版を発表した。
同ランキングは、国際的な都市間競争において、人や企業を惹きつける“磁力”は、その都市が有する総合的な力によって生み出されるという考えに基づき、世界の主要48都市を評価し、順位付けしたもの。
トップ5の顔ぶれに変化なし
昨年と同様、2024年も第1位ロンドン、第2位ニューヨーク、第3位東京、第4位パリ、第5位シンガポールというトップ5の都市の順位に変化はなかった。ただし、東京、パリ、シンガポールがスコアを大きく上げ、ニューヨークとの差を縮めた。
これら3つの都市の共通要素として、外国人訪問者数やホテル環境など「文化・交流」関連指標の評価向上が挙げられている。
東京とパリは「研究・開発」「文化・交流」「居住」「交通・アクセス」の4 分野で大きく伸張した。「文化・交流」では、東京は「外国人訪問者数」が特に伸びたほか、「観光地の充実度」「ナイトライフ充実度」などでも躍進したという。
そのほか、日本の都市は大阪が35位、福岡が42位にランクインしている。
東京のスコアの分析
東京の「経済」のスコアは、「世界トップ 500 企業」(2位)、「上場株式時価総額」(3位)など、経済集積に関する指標は強いが、円安も影響し、強みだった「GDP」(2位)、「一人あたりGDP」(18位)のスコアが大幅に下落したという。
「研究・開発」は4位から3位に4年ぶりに上昇した。研究者数」(1位)、「世界トップ大学」(21位)、「スタートアップ数」(7位)、「留学生数」(27位)の全項目で順位がアップ。研究人材・リソースの集積が改善され、本分野における全体的な評価の底上げが期待されるという。
「文化・交流」は5位から3位に上昇し、初のトップ3入りとなった。「外国人訪問者数」(3位)など外国人受入実績が大幅なスコア増となったほか、レビュー数より満足度をより評価する手法に変更した「観光地の充実度」(11位)、「ナイトライフ充実度」(8位)も改善するなど観光資源が躍進につながったという。
「居住」は「働き方の柔軟性」など就業環境の課題は残るが、居住コストや生活利便性の高い都市として3位を維持した。
「環境」は他都市のスコア増により順位を落とすが、気候変動や脱炭素など「環境への取組み」の評価が向上したという。
「交通・アクセス」は「国内・国際線旅客数」など航空キャパシティのほか、公共交通機関などの評価が向上し、5位につけた。「国内・国際線旅客数」(4位)、「航空機の発着回数」(7位)など航空キャパシティに関する指標が大きくスコア増となった。


