ネットアップはこのほど、企業向けストレージとして「NetApp AFF Aシリーズ」と同「AFF Cシリーズ」を発表した。これにより、中規模のオールフラッシュ統合データストレージが適した価格で、高性能のストレージソリューションを利用できるようになるという。また、NetApp StorageGRIDもアップデートされ、オブジェクトストレージの密度とパフォーマンスを向上させるとのことだ。
「AFF Aシリーズ」の概要
AFF Aシリーズは「AFF A20」「同A30」「同A50」をリリース。従来モデルよりも最大2.5倍のパフォーマンスとミリ秒以下の遅延を実現し、ストレージ容量を増加したほか、ランサムウェア保護機能も提供。リアルタイム統合型ランサムウェア保護機能の実行感度は99%以上の精度を保証する。
A20は15.35TBの最小容量からスタートすることができ、A30は最小容量から始めても最大1PBの容量で拡張することを可能とし、A50は従来モデルと比較して約2倍のパフォーマンスを実現していると同時に、ラックスペースの占有を3分の1に抑えるているという。
「AFF Cシリーズ」の概要
AFF Cシリーズはファイル、ブロック、オブジェクトなど複数のストレージプロトコルを単一のストレージプラットフォームに統合するように設計されており、汎用ワークロードを統合する際の最大密度、効率、シームレスなスケーラビリティを実現するとのこと。
「AFF C30」「同C60」「同C80」を揃え、2ラックユニットのフォームファクタで最大1.5PBのストレージ容量とし、ハイブリッドフラッシュアプローチを採用することで、データセンターをモダナイズしたいユーザーは複数のメリットがあるという。
具体的には最大95%の省スペース化、同97%の省電力化、99%以上のランガンシー保護精度などがあるほか、リアルタイムで実行されるランサムウェア保護機能はシステム内のデータを常時監視し、不正なアクセスから保護する。
両シリーズで採用されたNetApp ONTAPクラウド データサービスは、ミッションクリティカルなアプリケーションから汎用的なワークロードの実行し、低コストのFASシステムにデータ階層化を単一の合理化された運用・保護モデルに集約することで、大規模かつ単純化されたサービスを提供している。
NetApp StorageGRIDを機能拡張
一方、NetApp StorageGRIDへの機能拡張により、増大するオブジェクトワークロードをインテリジェンスなデータインフラストラクチャで拡張し、効率的に管理できるようにした。
StorageGRID 11.9ソフトウェアアップデートにより、バケット数の拡大とともにスケーラビリティが高まることから、メタデータ専用とデータ専用ノードのオプションにより柔軟性が向上させた。
さらに、NetAppはStorageGRID SGF6112ストレージシステムを拡張し、60TB容量のフラッシュドライブをサポートすることで、オブジェクトデプロイメントの密度を倍増させ、必要なラック、電力、冷却コストを削減するとしている。
これらの機能強化により、顧客は最適なコストパフォーマンスでオブジェクトベースのワークロードを処理できるスケーラブルかつ効率的なオブジェクトストレージ環境を構築できるという。