米Kyndryl(キンドリル)は11月13日、日本におけるAIイノベーションの実現を目的とした専用のAIプライベートクラウドを発表した。同社はデル・テクノロジーズとの連携で「Dell AI Factory with NVIDIA」を活用し、企業の競争力を高めビジネスパフォーマンスを加速させるためのAIサービスを開発・テスト・実装できるよう制御され、高度なセキュリティが確保された、独立したクラウド環境を提供するという。

エンドツーエンドのAIアプリケーションとソリューション開発をサポート

新たに提供するAIプライベートクラウドは金融機関、保険事業、製造業、流通小売業、学術機関の事業者がAIを活用したソリューションを設計・導入することを支援。

今回の連携でキンドリルはAIを利用したオープン統合デジタルビジネスプラットフォームで「Kyndryl Bridge」を活用し、NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアプラットフォーム上でエンドツーエンドのAIアプリケーションとソリューション開発をサポートする「Kyndryl Vital AI Lab機能」を確立するという。

また、同社の専門家がイノベーションを推進してビジネス目標を達成するために、生成AIとLLM(大規模言語モデル)の利点を生かしたソリューションの構想や共創を支援。顧客がスケール感を持ってAIの開発、検証、活用する力を高められるようKyndryl Consultの技術領域や業界の専門知識を利活用する。

さらに、生成AIソリューションの導入・実装を加速するため「NVIDIA NeMo」「NVIDIA NeMo Retriever」「NVIDIA NIMマイクロサービス」の活用を予定。これらは、本番環境の生成AIアプリケーションの開発と展開のためのNVIDIA AI Enterpriseプラットフォームに含まれており、NVIDIAスタック全体にわたるAIの統合を活用し、AIファクトリーの構築、運用、スケールアウトを変革し、AIプライベートクラウドのスムーズなパフォーマンスを実現できるようになるという。