共創型M&AのMOON-X、19.4億円追加し総額76.4億円でシリーズCの調達完了 M&Aや人材、海外展開に投資

MOON-Xは10月10日、シリーズC追加ラウンドにおいて、静岡キャピタルなどから合計19.4億円の資金調達を実施した。調達した資金は、共創型M&Aと人材への投資、海外展開の強化に活用する。

MOON-Xは、「ブランドと人の発射台」をミッションにかかげ、”共創型M&A”を推進している。このほど、シリーズC追加ラウンドにおいて、合計19.4億円をエクイティファイナンスにより調達した。これによりシリーズCでの資金調達総額は76.4億円となり、このラウンドでの調達を完了した。

静岡キャピタル、および同社が運営する静岡キャピタル9号投資事業有限責任組合、ごうぎんキャピタルが運営するごうぎんスタートアップ1号投資事業有限責任組合、りそなキャピタルが運営するりそなキャピタル8号投資事業組合、サムライインキュベートが運営するSamurai Growth Fund 1号投資事業有限責任組合、ジャパネットホールディングスから出資を受けた。

MOON-Xは、プロフェッショナルな人材とともに、共創型M&Aを通じてグループに参画したブランドを育成し、持続的かつ力強い成長を続けている。これまでECチャネルにおけるノウハウを強みに多くの消費者に商品を届けてきたが、さらなる飛躍を目指すべく、調達した資金を活用し、アメリカ・中国・韓国などの国外拠点の拡充を通じた海外展開の加速や、リアル店舗やテレビ通販などを含めたオフラインの販売チャネルでの展開の強化を通じて、魅力的なブランドを国内外へ広げる取り組の加速を図る。

今回の資金調達においては、グループのブランドや製品を通じて、日本中・世界中の消費者の日々の生活に貢献するというMOON-Xの取り組みに共感し、地域経済の活性化への期待を込めた支援が多くあったとし、今後も日本中に眠る素晴らしいブランドを、全チャネルを駆使して全国・世界へ発信し、単に製品を届けるだけでなく、地域雇用の創出やコミュニティの活性化、世界中の消費者の日常生活に豊かさを提供していく考えを示した。

今回の資金調達について、MOON-X 代表取締役社長兼CEO 長谷川晋氏は、「共創型M&Aに全社で取り組む中で、私たちの想像を超える素晴らしいブランドが次々とMOON-Xファミリーに加わりました。そのビジネスと組織の成長を目の当たりにするたび、胸が熱くなります。これまでに調達した資金は、それぞれのブランドへの成長投資や、優秀な人材の採用・育成、そして海外拠点の設立・拡張に活用することで、事業が大きく飛躍しました。これは、株主の皆様が私たちのミッションに共感し、ご支援くださったからこそ実現できた結果であり、この度の更なるご支援に心から感謝申し上げます。特に、ECやデジタルを活用した弊社ならではのユニークな地域経済活性化に向けた取り組みにご賛同いただけたことは、喜びと同時に、強い責任を感じています」と述べた。

▲MOON-X 代表取締役社長兼CEO 長谷川晋氏

「今後も、魅力的なブランドや製品を世に送り出すという使命に全力で取り組み、日本中・世界中のお客様に日々のワクワクと豊かさを提供する中で、地方と日本、そして世界の社会・経済の発展に寄与するような取り組みを加速させてまいります」とコメントした。

【投資家からのコメント】

・静岡キャピタル ディレクター 石間涼氏

MOON-Xの共創型M&Aを通してブランドが持つ可能性を見出し、飛躍的な成長を果たしているチーム力に惚れました。また、「ブランドと人の発射台」というミッションを掲げグループインする企業やそこで働く従業員、ひいては地域や消費者に至るまで、誰もが幸せになれる社会をMOON-Xなら実現できると信じ出資させていただきました。

弊社はしずおかフィナンシャルグループ傘下の地銀系VCということもあり、多くの地方企業が抱える「事業承継」の課題感の大きさを肌で感じています。MOON-Xには、共創型M&Aがそんな地域課題解決における1つの解決策であることを証明し続けていく企業となることを期待しています。今回のラウンドで参画させていただいたことを光栄に思うのと同時に、弊社も微力ではございますがご支援をしてまいります。

・ごうぎんキャピタル 代表取締役社長 井田修一氏

MOON-Xは長谷川CEOをはじめ多様な経験をもつメンバーが集結し、再現性の高いブランド成長を実現している点が最大の魅力です。同社がブランドの発射台となり、地方から全国、そして世界で愛されるブランドが数多く創出されるのを楽しみにしております。今後も山陰合同銀行グループの広域なネットワークを生かした地域企業様のご紹介等、応援してまいります。

・りそなキャピタル インベストメントマネージャー 松野隼人氏

MOON-Xが掲げる共創型M&Aは、中小企業の成長を通じて地域経済の活性化にも貢献しており、りそなグループの目指すリテールNo.1の実現と共鳴できると強い確信をもって出資させていただきました。長谷川社長率いる経験豊富なチームが日本の数多くのブランドを昇華することで、世界で戦うブランドポートフォリオを創ることができると信じています。りそなグループはMOON-Xのミッションである「ブランドと人の発射台」の実現に向けて引き続き支援させていただきます。

・サムライインキュベート Partner 會義貴氏

弊社にて新たに立ち上げたグロースステージ向けのファンドから追加出資させていただきました。

前回出資させていただいてからあまり期間は空いていませんが、その間もしっかりと業績を伸ばされ、海外での新たな取組もうまく進んでいます。EC事業を育ててきた方々にとってMOON-Xは「ブランドと人の発射台」としてのますます魅力的なインフラになっていると感じています。共創型M&Aを通じて素晴らしいものをより多くの人に届けるMOON-Xを引き続きご支援してまいります。

・ジャパネットホールディングス 執行役員 白壁剛志氏

MOON-Xが推進されている、魅力あるブランドを発掘しその特徴を活かしながら、長谷川社長を中心としたチームの知見をフル活用しともに成長を目指す「共創型M&A」と、ジャパネットグループが事業運営で大事にしている「見つける」「磨く」「伝える」という価値観は共通している部分が非常に多いと感じています。今回の出資を通じ、MOON-Xの「テクノロジーの力」と「日本のモノづくりの良さ」を掛け合わせ、ブランドや製品を世に送り出すことを、ジャパネットグループのノウハウも活用しながら、ご支援していければと思います。