GoogleのDeepMindが、OpenAIの「o1」のような推論能力を備えたモデルを開発しているという。AIにおける両者の競争が激化していることがうかがえる。
AIの競争はマラソン
Google内部の複数のチームがAI推論の開発を進めており、進展を遂げつつあるという。Googleは7月、数学的な推論にフォーカスした「AlphaProof」、幾何学関連タスクにフォーカスした「AlphaGeometry 2」を発表した。推論は、数学やプログラミングにおいて複数のステップを踏んで問題解決をするのに長けていると言われる。
OpenAIはすでに「o1」をプレビューとして発表している。Chain of thought(思考の連鎖)などの推論を用いており、複雑なタスクに適しているとのことだ。
「ChatGPT」の登場以来、投資家の中にはGoogle検索が不要になるのではという懸念が生まれており、GoogleはDeepMind部門で研究と製品開発の連携を強化しているとのこと。
複雑なタスクを処理できるよう設計されているo1が発表された後、DeepMindの一部社員の中にはGoogleが遅れをとっているという焦りが広がっているとも。
AI研究者でTrueMedia.orgを立ち上げたOren Etzioni氏は「Googleの能力は常にトップクラスだ。ただ、Googleは製品展開に慎重な姿勢を見せている。(AIの競争は)マラソンであり、まだ勝敗はわからない」とのコメントを10月2日付のBloombergが報じている。