シャープは9月17日、京都芸術大学と共同で生成AIとの自然なコミュニケーションを実現するウェアラブルデバイス「AIスマートリンク」を開発したことを発表した。
開発の背景
昨今、生成AIなど、AIの開発・普及が進行する一方で、パソコンやスマートフォンなどの端末画面を見ながらの操作が必要だったり、AIからの応答に時間がかかったりするなど、気軽に利用するには課題がある。
このような課題に対し、同ウェアラブルデバイスは首にかけるだけで、音声による生成AIとの自然なコミュニケーションを実現する。利用者の問いかけに対し、内蔵したマイクとカメラで周囲環境を把握した上で、音声で応答。利用者の生活をさまざまな場面でサポートする。
例えば、自転車を運転する際に同デバイスを首にかければ、AIが音声で目的地までナビゲート。画面を見る必要がないので、ながらスマホの抑制につながる。また、調理時のガイダンスや、音声によるAIoT対応家電の操作などにも利用できる。
ウェアラブルデバイスの概要
同ウェアラブルデバイスは、同社が開発中のエッジAI技術「CE-LLM」(Communication Edge-LLM)を搭載。利用者の問いかけに対し、高速な応答が期待できるエッジAI、もしくはChat GPTなどの情報が得られるクラウドAIのいずれで処理するかを即時に判断して処理することで、スムーズで自然な会話のやりとりを実現するという。さらに、約100gの軽量首掛けタイプデザインなので、ハンズフリーで長時間快適に利用できるとのこと。
同社は、同月から京都芸術大学と実証実験を進めるほか、Fairy DevicesおよびNECと「AIスマートリンク」を含む、次世代ハンズフリー型AIデバイスの共同開発に向けた協議も開始。2025年度の実用化を目指す。
なお、主な特徴としては「内蔵マイク、カメラで利用者の環境を把握し、問いかけに音声で応答」「エッジAIにより、スムーズで自然なコミュニケーションを実現」「約100gの軽量首掛けタイプデザインで、ハンズフリーで長時間快適に利用可能」が挙げられている。