クラウドストレージを提供するWasabi Technologiesの日本法人であるWasabi Technologies Japan(以下、Wasabi)は9月12日、日本における事業戦略について説明会を開催した。取締役社長の脇本亜紀氏が登場し戦略について説明。国内では主にバックアップ向け、そしてファイルサーバのクラウド化について注力するという。
同社が提供するストレージはクラウドに特化し、ハイパースケーラーと比較して80%以下の利用料と安価な特徴を持つ。また、下り転送料金が不要なほか、APIリクエストにおいても料金は不要。クラウド上でのイミュータブル(不変)ストレージなど、安全性にも貢献する。
Wasabiの提供価値
脇本氏によると、Wasabiのストレージはバックアップ&リカバリー用途に強みを持ち、基本的な使い方として推奨しているという。特にランサムウェア対策として、クラウド上でのデータバックアップを勧めている。オブジェクトロックにより外部からの変更ができないようにすることで、セキュリティに寄与する。
veeam(ヴィーム)からWasabiへの一次バックアップとしての利用も可能だが、一次バックアップをオンプレミスに構築してクラウド上のWasabiへ二次バックアップを保有するような使い方ができる。
「他社のどのクラウドサービスでもバックアップが取れるし、イミュータブルに相当する機能を持っている。しかし当社の場合は価格ポリシーでは、ランサムウェア被害に遭いデータを取り戻す練習をする際の追加費用がかからない。東京・大阪リージョンを持つためデータを国内で保有できるなど、ハイパースケーラーにも引けを取らないと自負している」(脇本氏)