NECは9月12日、東京工業大学と東京医科歯科大学の両大学の学生を対象とした生成AIを活用したアプリケーション作成コンテストの開催に協力したことを発表した。コンテストには両大学の学生約40人が参加した。

今回のコンテストは、学生が生成AIに触れ、体験的に学ぶことで、AIスキルの重要性を理解すると共に、その習得に向けた機会とすることを目的としたもの。

NECは、生成AIの中核であるLLM(大規模言語モデル)として独自開発した「cotomi」の提供および参加者に対する生成AIを実践的に活用するための教育を実施した。

  • コンテストの様子

    コンテストの様子

コンテスト開催の背景

現在、生成AIをはじめとするAI技術の進展は急速に進んでおり、多くの産業分野でその応用が進んでいる。AIの適応領域の広さから、あらゆる分野において高度なAIスキルを持つ人材へのニーズが高まり、高度AI人材の育成が急務となっている。

今回、東工大、医科歯科大、NECはの3者はコンテストを通じて高度AI人材の育成・AI市場全体の活性化に向けて貢献する。

NECは、cotomiの使い方指導やその応用を議論するアイデアワークショップの開催、約1カ月のハッカソン期間でのcotomi利用のサポートなどを通して、コンテストの運営を支援した。

コンテストの概要

コンテストは、8月8日~9月11日の期間で行われ、参加者視点での何かしらの困りごとを解決するアプリケーションを、NECが開発したLLM(大規模言語モデル)を活用して開発。技術的観点だけでなく、誰にどのような価値をもたらすアプリケーションなのかを総合的に評価することで、社会に役立つAIを開発する人材の育成に貢献した。

コンテストの最優秀賞には、アプリタイトル「Ciary(キャリー)」という日記を分析することで、ユーザーの活動を記録し、医学的症状を特定する機能を提供するアプリが選ばれた。

  • 最優秀賞に輝いた学生たち

    最優秀賞に輝いた学生たち

NECは、さまざまな社会課題に対して、大学をはじめとするアカデミアと連携したオープンイノベーションを推進しており、今後もAI分野における研究・開発に留まらず、その活用人材の育成に注力し、社会全体・AI市場の活性化に貢献していきたい考え。