アイ・ティ・アール(ITR)は9月5日、国内の音声認識市場規模推移と予測を発表した。音声認識市場の2023年度の売上金額は前年度比21.0%増の150億円となり、2024年度も同様の傾向が続いていることから、同18.0%増と引き続き高い伸びになると同社は予測している。

  • 音声認識市場規模推移および予測(2022~2028年度予測) 出典:ITR

    音声認識市場規模推移および予測(2022~2028年度予測) 出典:ITR

医療現場やコンタクトセンターでの利用に加え、会議の議事録作成やオンラインでの営業活動支援など、音声認識技術の活用用途の多様化が進んでいる。近年の音声認識技術の進歩と用途の拡大によって、同市場は中長期的にも高い伸びが期待され、同社ではCAGR(2023~2028年度)は16.9%、2028年度には300億円を超えると予測している。

ITRのプリンシパル・アナリストである三浦竜樹氏は「音声認識市場が活況を呈している最大の要因は、深層学習やニューラルネットワークといったAI技術の進展によって音声認識の精度が飛躍的に向上していることにある。また、コンシューマー市場ではスマートフォンなどにオンデバイスAIによる音声認識が登場していることから、今後エンタープライズ市場においてもハイブリッドAIの音声認識サービスが台頭するだろう」とコメントする。