【AOKIが有人チャットツール「KARAKURI talk」を導入した理由は?】ユーザーが問い合わせ前に見ているページを把握

カスタマーサポートDXを推進するカラクリの導入企業数が拡大している。2023年12月には、アパレル事業を展開するAOKI(アオキ)の「AOKI(アオキ)」「ORIHICA(オリヒカ)」の公式ECサイトに、高精度AI(人工知能)チャットボット「KARAKURI chatbot(カラクリチャットボット)」と有人チャットツール「KARAKURI talk(カラクリトーク)」を導入した。導入により、マーケティング部門とカスタマーサポート部門のチャットシステムを統合し、購入前から購入後まで一気通貫したオンライン接客が可能となった。

AOKIはこれまで「AOKI」「ORIHICA」において、マーケティング部門とカスタマーサポート部門が異なるチャットシステムを導入していたため、データの分断が起きていたり、部門間の連携ができないことなどが課題だった。そこで2部門のデータ連携や、チャット接客上で一貫したサービスを提供できる「KARAKURI」シリーズにチャットシステムを統合し、さらなる顧客価値体験の向上を目指した。

「カラクリ社を選んだ理由はお互いのチーム同士のスムーズな連携のほか、ツールに画像を貼り付ける機能などもあり、使い勝手が向上すると考えたからだ」(AOKI 販売促進・ネット通販部 山下勉氏)と話す。

▲AOKI 販売促進・ネット通販部 山下勉氏

有人チャットツールである「KARAKURI talk」を導入したことで、ユーザーが問い合わせ前にどのページを見ているのかが分かるようになったり、複数対応する際にチャットの画面上の離脱を把握できるようになったり利便性が向上したという。

「質問内容以外に得られる情報が充実したため最適な解決策をすぐに提案できる。回答までの時間削減によりユーザーを待たせないようにすることができるようになった」(AOKIホールディングス メディアリレーション推進部 鹿倉孝葉氏)と話す。

▲AOKIホールディングス メディアリレーション推進部 鹿倉孝葉氏

「さらにチャットボットの対応履歴や閲覧ページを確認して応対できるため、気になっている商品などを把握できるようになったことも大きい」(鹿倉氏)と話す。

2024年8月で「KARAKURI」シリーズを導入して8カ月間が経過した。実際に対応件数が増加し、商品の購入に関して疑問を持っているユーザーの不安解消につながっている。対応件数は前年に比べ約27%増に拡大しており、引き続き拡大傾向にある。

「先ほど申し上げたように適切な回答をすることで、スムーズなお客様対応が可能となり対応件数の増加につながった」(鹿倉氏)と話す。