tripla代表取締役CEO・高橋和久「宿泊施設の生産性向上や売上最大化の実現を図る!」

「オンライン専用旅行会社(OTA)を経由した宿泊予約では最大25%くらいの手数料をとられてしまうので、宿泊施設にとっては自社の公式サイトから予約を入れたいもの。しかし、自社でサイトを構築するにはコストや人手が必要になってしまう。そうした宿泊施設の悩みを解決し、生産性向上や売上の最大化を一緒になって実現していくことが当社の役割」

 ホテルや旅館など、宿泊施設向けの予約サイト構築支援を手掛けるtripla(トリプラ)。クラウド経由で、旅行会社を介さない自社予約サイトを構築することで、販売手数料を抑えて、宿泊施設の利益率を向上。AI(人工知能)で利用者の問い合わせに自動回答するチャットボットも開発し、多言語対応もできることで、人手不足に悩む宿泊施設のDX(デジタルトランスフォーメーション)化やインバウンド(外国人観光客)の取り込みに貢献している。

 ATカーニーやアマゾンなど、外資系を渡り歩き、2015年に独立。当初は飲食店メニューの注文アプリを開発していたものの、1年目の売上はゼロ。2年目もわずか68万円しかなく、「次の転職先を決めていた」。

 飲食業界向けのサービス開発に限界を感じていた頃、外国人の対応に悩んでいた中小の宿泊業者が多いことに気づく。そこから、宿泊業界向けに特化したサービス開発に軸足を移したことで、徐々に活路を見出すようになっていった。

 創業7年目で東証グロース上場。近年は国内だけでなく、台湾やタイ、インドネシアなど、アジアへも進出している。

「まずは省人化やインバウンド対応など、宿泊施設の売上最大化やブランド力強化に貢献していく。日本の売上も増やしながら、アジアの成長を取り込んでいくことで、5年以内に国内と海外の比率を半々にできれば。将来はグローバルで存在感のある会社にしたいと考えている」

 中学生の頃からゴルフに興じ、今年3月には人生初のホールインワンを達成。現在は、幼い子供と将来ラウンドすることを楽しみにしている。

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