ZENB JAPAN、「ZENBヌードル」累計販売食数が1500万食突破 消費者に「刺さる」広告が奏功

ミツカングループのZENB JAPAN(ゼンブジャパン)が販売する黄えんどう豆を使用した「ZENBヌードル」の累計販売食数が1500万食を突破した。2020年に同商品の販売を開始したが、1年間は販売に苦戦したという。顧客とのコミュニケーションや広告の訴求を強化したことで、消費者に”刺さる”文脈が分かるようになり、継続的な販売数の増加につながった。

ZENB JAPANは2019年に設立した食のD2C企業。「人と社会と地球の健康」「新しいおいしさで変えていく社会」の実現に向けて、日本・米国・英国で事業を展開している。

「もともとミツカンが2018年に、『ミツカン未来ビジョン宣言』を発信しており、社内外で人と社会と地球の健康に貢献していくことを掲げていた。そして、おいしさと健康が一致した食生活を実現していこうということになった」(Mizkan Holdings 執行役員 ZENB事業 マーケティング&ダイレクトグループリーダー 佐藤武氏)と話す。

2020年、独自製法で黄えんどう豆を使用した「ZENBヌードル」を発売した。グルテンフリー(小麦粉不使用)でつなぎを使用していない。膨らむのに必要なグルテンを使用していないため、商品の開発には苦労したという。

▲ZENBヌードル

「当社としても製造の委託先としても、初の取り組みになった。品質のばらつきや予期せぬトラブルなどに見舞われ、当初は安定的に商品を供給することが難しかった」(同)と振り返る。2021年、生産・供給体制を整え、認知施策の強化に着手した。「ZENBヌードル」を主軸商品に設定し、ウェブ広告の運用を開始した。リスティング広告やSNS広告など、幅広い媒体に出稿し、積極的に集客を図った。

「さまざまな媒体に出稿したことで、効果検証がしやすくなった。その結果、購入につながりやすい文脈も分かってきた。最初は栄養や豆100%など、物性・機能を中心に訴求していた。販売を続ける中で、新たに発見した『グルテンフリー』ニーズの訴求や食べてみたくなるシズル感の工夫など、常に顧客視点で回し続けている」(同)と話す。

さらに、「UGC(ユーザー生成コンテンツ)を広告や自社サイトで活用し、”自分と同じような人がお薦めしている”という共感を通じて購買につなげるべく、アレンジレシピやおいしさを伝えるようにしている」(同)と説明する。

今後は自社サイト、ECモールを軸に、リアルでの接点も増やすことで、さらなる事業拡大に取り組んでいく。

直近では精力的に首都圏を中心にポップアップを展開している。

「ポップアップでは、今まで『ZENB』を聞いて気になっていたけど購入したことのない人からの反応が良い。試食などの機会も提供しているため、安心して購入してくれている。リアルの接点が重要であることを実感している」(同)と話す。