リコーは8月23日、建設コンサルタントなどに向けて「リコー 路面簡易点検支援サービス」の可搬式装置の貸出提供を本格展開することを発表した。可搬式装置のレンタル提供を行うことで、ユーザーの車両に機材を取り付けてユーザー自身での計測が可能となった。建設コンサルタントなどは点検車両への初期投資を抑えられるほか、繁忙期に合わせて随時の点検車両の拡充が図れるという。また、点検車両を保有していない顧客でも外部に作業委託せずに点検できるようになる。
リコー 路面簡易点検支援サービスは、ステレオカメラを搭載した一般車両を用いて走行しながら路面の状態を撮影し、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用した分析を行うことで、撮影から測定結果の算出および報告書の作成までを自動で実施するサービス。道路インフラの維持・管理の効率化を支援する。
可搬式装置はステレオカメラ1台で構成され、保有する車両やレンタカーなどに搭載可能。路面性状の3要素である「ひび割れ」「わだち掘れ」「平たん性」の計測が可能で、土木研究センターが実施する「2023年度路面性状自動測定装置の性能確認試験」に合格している。計測後のデータ解析はリコーが請け負う。
さらに、乗り心地の指標であるIRI(クラス2手法)の測定や、道路維持管理の総合的な指標である「MCI(Maintenance Control Index)値」の算出も含め、計測したい項目を任意で選択可能だという。さまざまな評価指標に基づく網羅的かつ効率的な路面舗装状態の把握により、道路修繕の優先順位や時期の的確な判断をサポートする。