ソフトバンクグループ、10社が給与デジタル払いに対応 「PayPay給与受取」の先行利用を開始

ソフトバンクグループは8月9日、ソフトバンク、LINEヤフーなどグループ10社において、賃金のデジタル払いに対応し、希望する従業員を対象に2024年9月分の給与からPayPayアカウントへの給与デジタル払いを開始すると発表した。給与の受け取り方の選択肢を増やすとともに、グループ全体でPayPay経済圏の拡大を推進する。

ソフトバンクグループ各社は、PayPayが「PayPay給与受取」の提供を開始することを受け、労働基準法施行規則に基づく賃金支払い(給与デジタル払い)に対応し、希望する従業員を対象に、2024年9月分の給与からPayPayアカウントへの給与デジタル払いを開始する。

PayPayアカウントでの給与の受け取りを希望する従業員が、PayPayアプリ内に表示されるミニアプリ「PayPay給与受取」から申し込むと、給与を受け取るための「給与受取口座」、受け取った給与をPayPay残高として保有する「PayPayマネーアカウント(給与受取)」、銀行振り込みにより「PayPayマネーアカウント(給与受取)」にチャージするための「給与受取口座への入金用口座番号」が、それぞれPayPayアカウントに設定される。

今回「PayPay給与受取」への対応を決定したのは、ソフトバンクグループ、ソフトバンク、LINEヤフー、PayPay、SB C&S、SBアットワーク、SBテクノロジー、SBペイメントサービス、PayPayカード、PayPay証券の10社。ソフトバンクグループ各社の従業員を対象に、8月14日から他の企業に先行してPayPayから提供する。

給与デジタル払いに対応するソフトバンクグループ10社は、必要な労使協定を締結し、従業員(ユーザー)は各社から給与デジタル払いに関する留意事項などの説明を受け、個別に同意した上で、「給与受取口座への入金用口座番号」を給与振込先の口座として各社へ申請する。

給与のうちPayPayアカウントで受け取る金額は、各社の身上管理システムから従業員(ユーザー)が指定することができ(最大20万円)、各社が「給与受取口座への入金用口座番号」を宛先として銀行振り込みを行うことで、従業員(ユーザー)自身のPayPayアカウントで、PayPayマネー(給与)3として給与を受け取ることが可能になる。

これにより、従業員(ユーザー)が指定した毎月一定額の給与がPayPay残高として自動でチャージされるため、残高チャージの手間なく日常の買い物や資産運用に「PayPay」を利用することが可能。福利厚生の一環として給与の受け取り方の選択肢を増やすことで、目的別の資産管理の利便性を高めるなど自身の生活スタイルに合わせた活用を可能にするとともに、グループ全体でPayPay経済圏の拡大を推進する。

ソフトバンクグループは、テクノロジーを活用した新たな仕組みを率先して利用することで、今後も社会の変化に対応しながら挑戦を続け、持続的な成長を目指す考えを示した。