ドコモ・マネックスの提携から半年 月間口座増加数が倍増

「dカード」での積み立て投資も可能に

 2024年1月の資本業務提携から半年、NTTドコモとネット証券3位のマネックス証券(清明祐子社長)との協業の効果が、徐々に出てきている。

 現在、ドコモが持つデジタル決済「d払い」、クレジットカード「dカード」など、様々なデジタルチャネルを活用して、マネックス証券への送客を行っている。さらに、ドコモショップでは免許がないために勧誘はできないものの「新NISA」(少額投資非課税制度)のセミナーを開催し、興味を持った顧客にチラシを配布してマネックス証券を紹介するなどしている。

 さらに24年7月には、dカードを使って投資信託の積み立てができるようになった。これにより、マネックス証券はdポイント会員にとって、最もポイントを貯めることができる証券会社となった。

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 今、ポイントを巡って「5強」の争いが進む。ドコモのdポイントの他、楽天グループの楽天ポイント、ヤフーのPayPayポイント、三菱商事・KDDIのPontaポイント、三井住友フィナンシャルグループ・CCCのVポイントがそれだ。

 投資でもポイントが貯まるため、口座選びの際の要因の1つになっている。今回、dカードを使った積み立て投資を始める人も多く、マネックス証券にとっては口座獲得につながる。

 提携後の2月から6月までのマネックス証券の月間口座増加数の平均は約1万1400件で、前年の同じ期間を見ると約5500件のため倍増しており提携効果が出ている。イオン銀行との提携もプラスに働く。

 とはいえ、SBI証券、楽天証券という上位2強との差は大きい。約9600万人のdポイント会員をいかに引き付けることができるか。今後さらなる打ち手が問われる。