デイトナ・インターナショナル、AIファーストを推進 PKSHAとクーポン最適化AIを共同開発

アパレル業を中心に事業展開するデイトナ・インターナショナルはこのほど、リテール領域においてAI実装支援を行うPKSHA Technologyと、独自のクーポン最適化AIを共同開発した。ECにおける利益改善と顧客体験の向上を図った。

デイトナ・インターナショナルは、基幹事業となるセレクトショップの「FREAKS STORE(フリークス ストア)」などを展開。個性的なアーテイストや行政、企業とのコラボレーションを行う「FREAKS VILLAGE」など、独自の企画を手がけている。

近年は、デジタル領域においても事業拡大を続けており、先端のデジタル技術を取り入れながらさまざまな取り組みを実施。特にDX戦略の1つとしてAIファーストを掲げ、「ビジネスの革新」「サービスの革新」「マネジメントの革新」と3スロットに分けて構築している。

「ビジネスの革新」では、バリューチェーン全てにAIの活用を行い、全ての職種の人がAIをツールとして活用し、売れるものは売り、売りにくいものは適正量作り、欲しい人に届けて利益を生む。その利益をクリエイションや技術革新に投資してブランドを育むといったブランドの原資を生むAIの構築を目指している。

昨今、販売チャネルのオンライン化が進む中で、デジタル上で配布するクーポンやキャンペーンを活用した販売戦略が重視される流れを受け、このほど、リテール領域においてAI実装支援を行うPKSHA Technologyと独自のクーポン最適化AIを共同開発した。

PKSHA社のアルゴリズムをベースに、顧客の購買データからクーポンを最適化する同ソリューションは2024年6月に導入を開始している。本格導入前に実施された実証実験では、平均で4.1%の利益改善を実証しており、継続活用による精度向上により、その改善率はより向上すると見込まれている。

今回共同開発したPKSHA社は、創業より12年にわたりAIの社会実装を行う中で、リテール領域においてもさまざまな業態のAI実装を支援しており、その実績から「PKSHA AI Suite for Retail(パークシャ・エーアイ・スイート・フォー・リテイル)」という小売業に特化した多様なソリューション群の展開を行っている。

これまで0から1を生み出す作業は人間にしかできないことだったが、生成AIの登場により「アイデア創出」さえもAIに任せられるようになり、より創造性の高い作業も自動化できるようになったとし、デイトナ・インターナショナルは引き続きAIファーストを推進し、AIを「ヒト」の優秀なアシスタントとして業務の効率化改善を目指す考えを示した。