法人向けデリバリーのノンピ、人気料理家と組みケータリング強化 オイシックスとも連携

法人向けのケータリングサービスを展開するノンピは7月17日、人気料理家の寺井幸也氏が率いるYUKIYAMESHI(ユキヤメシ)を子会社化した。寺井氏をノンピのCSSO(サステナブルを伝える責任者)にも任命した。

ノンピは親会社であるオイシックス・ラ・大地とYUKIYAMESHIと連携し、消費者により健康や環境を配慮した食材を提案したり、サステナブルな取り組みについても提案していく。

ノンピは法人向けのデリバリーサービスを展開しており、年間で160万食を配送している。2024年2月からオイシックス・ラ・大地のグループ企業となり、さらに事業を加速するため、付加価値の高いサービスを提供するYUKIYAMESHIを子会社化した。

今後、3社共同で①失われていく食材を守る ②作り手のイメージ変革 ③日本の食の偏差値の向上――などに注力する。

一般消費者向けの日本の食の偏差値向上では、SNSなどで日本の食の現状や生産状況、生産者などについて発信する。企業のSDGs(持続可能な開発目標)チームとともにイベントを開催して、食に関することを学べる機会の場も提供する。

「ノンピとしてはオフィス向けにケータリングサービスを提供しているため、そのときに食材を提供してくれた生産者がどういう人なのかを分かるようにしていきたい。もちろんSNSでも情報を発信していく」(上形秀一郎社長)と話す。

▲YUKIYAMESHI弁当 イメージ

YUKIYAMESHIを子会社化することで、寺井氏のプロデュース力を活用できる。寺井氏にとっては、今まで以上に多くの顧客に商品を提供できるようになる。

「これまでYUKIYAMESHIは数人で運営してきた。今回、ノンピの子会社化になることで、今までよりもスケールアップしたサービス提供ができるようになる」(寺井氏)と話す。

ノンピの年間160万食の調理オペレーションと配送実績、YUKIYAMESHIのプロデュース力、オイシックス・ラ・大地の安心・安全な食材を掛け合わせて、顧客に見た目にもこだわった食事と持続可能な食の未来の提案に取り組んでいく。

▲YUKIYAMESHIオードブル イメージ

YUKIYAMESHIは寺井氏がプロデュースする装飾付きケータリングサービスを「Sustainability Story Table(サステナビリティーストーリーテーブル)」に刷新する。特別栽培の野菜を使用するなど環境に配慮した食材の使用や、食材が持つストーリーを演出する。

ノンピの20年間のケータリング実績をYUKIYAMESHIに落とし込むことで、受注件数を1カ月当たり10件程度提供できるようにする。3年間で売り上げを10倍に拡大する目標だ。