ディーエイチシー、環境に配慮した梱包資材へ変更 年間130トンのCO2削減へ

ディーエイチシーはこのほど、通販、および直営店への配送時の梱包資材の環境に配慮した素材への変更を決定し、8月より順次切り替えると発表した。

ディーエイチシーは、ウェルビーイング・ブランドとしての取り組みの一環として、商品配送時における梱包資材や輸送形態を見直し、物流品質の向上を目指すべく、物流改善プロジェクトに取り組んでいる。

このほど、通販の顧客や直営店への商品配送時に使用する配送箱や緩衝材などの梱包資材を、環境に配慮した素材のものへ変更することを決定し、8月より順次切り替えを開始する。今回の取り組みにより、年間130トン、14.3%のCO2排出量削減を見込んでいる。

8月からの具体的な取り組みとして、通販緩衝材の紙原料への変更、通販配送箱の刷新、直営店への商品配送にリターナブルBOXの利用の3つの取り組みを開始する。

通販緩衝材の変更では、通販での顧客への商品配送時、商品と段ボールの間に詰める緩衝材を、従来のプラスチック素材のものから FSC 認証取得の紙緩衝材に変更する。これによるCO2 削減効果は年間16.96トンに相当するほか、内容物が動きにくく、商品形状に合わせた調整もしやすいことから、作業の効率化にもつながる。

通販利用者への商品配送時の配送箱は、 FSC 認証取得のものへ刷新する。箱の種類も14種類から8種類へと削減したほか、デザインも青白のストライプ柄の物を廃止し、シンプルなデザインとした。これにより、年間79.32tのCO2排出量削減につながるほか、組み立てや解体もしやすいワンタッチ式を採用し、作業効率化も実現する。

従来は段ボールを使用していた直営店への商品配送には、200回繰り返し利用できるリターナブル BOX(エコビズボックス)の採用を決定した。繰り返し使用ができるため廃棄の手間がなく、年間33.68トンのCO2排出量が削減できる。また、今回導入する2000個のリターナブルBOXをを繰り返し使用することで、約5年間で160tの排出量削減効果を見込んでいる。

ディーエイチシーの物流改善プロジェクトでは、この他にも、自社のロジスティクスセンター(川崎センター)に、ロボットによる自動倉庫システム「AutoStore(オートストア)」を導入、2023年8月より本格稼働している。

省スペースでの高密度保管が可能な「AutoStore」導入後、格納された商品の倉庫床面積は約5分の1に縮小。作業者は倉庫内を歩き回ることなく、ピッキング、補充作業が可能になり作業効率が向上。働く人に優しい作業環境の提供を実現した。また、ロボットはバッテリーを搭載しており、1台あたりの1時間の消費電力は約100ワットと省電力で管理が可能。これらの取り組みは、SDGs17目標のうち、12番(つくる責任 つかう責任)、13番(気候変動に具体的な対策を)に貢献するものとしている。

ディーエイチシーは、ビューティとヘルスケア領域での取り組みを通じてウェルビーイング経営を目指し、顧客の健康と幸福に貢献することを使命とし、今後も安全で安心、品質にこだわった商品とサービスを提供していく考えを示した。