日揮ホールディングスは7月29日、神戸市のポートアイランドにガス発酵によるバイオものづくり研究開発拠点「バイオプロセス研究所(通称:JBX)」の中核となる研究棟の建設に向け、同日、現地にて起工式を実施したことを発表した。

  • バイオプロセス研究所の研究棟完成イメージ図

    バイオプロセス研究所の研究棟完成イメージ図 (出所:日揮)

同研究所の新設は、日揮とバッカス・バイオイノベーション、カネカ、島津製作所の4社がNEDOが公募した「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」として採択された「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」プロジェクトの一環として行われるもので、水素と酸素をエネルギー源にCO2を直接原料として取り込み、ものづくりの原料として有用な物質を生産できる水素酸化細菌などを活用する研究などが行われる予定。同プロジェクト全体として、生分解性バイオポリマーを生産する微生物の開発および生産プロセスの技術開発を行い、化石資源に依存しない循環型バイオものづくり技術の実現を目指していくとしている。

起工式には、日揮 代表取締役会長CEOの佐藤雅之氏、カネカ 取締役副社長の角倉護氏、バッカス・バイオイノベーション 代表取締役社長兼CEOの近藤昭彦氏、島津製作所 専務執行役員の稲垣史則氏など、同事業の関係者および工事関係者が出席し、安全祈願の神事として鍬入れを実施。その後、経済産業省 商務・サービス審議官の南亮氏、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)理事の林成和氏、神戸市の久元喜造市長から、来賓の挨拶が行われたという。

日揮では同研究棟を中核として、バイオものづくりの社会実装を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきたいとしている。

なお、同研究所研究棟1棟目の概要は以下の通り(研究が順調に進む前提で、同用地内に2棟目(JBX2)の建設も計画)。

  • 着工:2024年8月
  • 竣工予定:2025年12月
  • 敷地面積:約1万m2
  • 研究棟規模:4階建て(延床面積 約4000m2)