千趣会、住宅販売に参入 リブワークと協業、初年度30棟の販売を計画

千趣会は8月3日、戸建住宅事業を手がけるLib Work(リブワーク)と協業し、新築戸建て注文住宅の販売を開始する。通販事業で培った顧客基盤や商品開発のノウハウを生かし、初年度は30棟の販売を計画している。

通販事業「ベルメゾン」のインテリアブランド「BELLE MAISON DAYS」が新築戸建て注文住宅「ベルメゾンデイズハウス」をプロデュースする。「仕事、育児、家事の全てを頑張る」20~40代をメインターゲットとしている。

▲「ベルメゾンデイズハウス」の外観イメージ

千趣会によるファンミーティングやアンケートの情報をもとに住宅を開発をする。DtoC(メーカーが直接消費者とつながるビジネスモデル)マーケティングで差別化を図る。

顧客基盤となる「ベルメゾン」の会員データベースや、通販ノウハウを販売促進に活用する。千趣会の通販カタログ、特設サイト、インスタグラムとリブワークの特設サイトなどで認知を高め、資料請求やモデルハウスの見学につなげるという。

初年度の営業や販売のエリアは、「ベルメゾン」の会員が多く、ターゲットとの親和性の高い地域である千葉県を中心に展開する。販売棟数は30棟を計画し、売上高は7億~8億を目指す。将来的には全国展開をする方針だ。

住宅商品の説明、構造、土地などの情報提供や相談については、リブワークの生成AIを活用したデジタルヒューマンが対応する予定としている。

▲Lib Workの瀬口力社長

住宅販売の参入については、「インテリアや雑貨などパーツ単位では展開してきたが、今回は家として総合の形にした。『ベルメゾンデイズ』のブランディングにもつながる取り組みだ。通販企業ならではの、顧客のリアルの声を取り入れる仕組みがあることが強み。今後の商品開発にも役立つだろう」(梶原健司社長)と話した。

▲千趣会の梶原健司社長

「BELLE MAISON DAYS」では9月20日から、「ベルメゾンデイズハウス」向けに開発した家具の約10型をカタログとECサイトで発売する予定だ。