大光食品、SNS活用しファンを獲得 「島原ハム ポークソーセージ」が好調

ソーセージやウインナーなどを販売する大光食品はユーチューバー施策やX(旧ツイッター)でファンを増やし、EC売り上げの拡大につなげている。Xのフォロワーの増加は売り上げに比例しているという。

2021年には、Xのアカウントを本格的に立ち上げ、ファンの獲得に乗り出した。同社がECサイトで取り扱う商品の中でもソーセージに絞り、製造時のこだわりを発信する場としている。

頻繁にフォローキャンペーンやプレゼント企画を行って認知度を向上させた2024年7月時点のフォロワー数は14万5000人を超えている。「目標はフォロワー20万人超え。長崎の企業で一番のフォロワー数になること」(商品企画室)と話す。

Xの投票機能を利用して詰め合わせのセット内容を決めるなど、商品開発にも生かしている。利用者が「人に紹介したいと思われるようになってきた」(同)と手応えを感じている。

「ソーセージといえば大光食品とイメージするユーザーが増えればうれしい。投稿を見て『食欲なかったけどお腹空いた』『料理は苦手だけどこれなら作れそう』など、食に対して前向きな気持ちを届けられるアカウントでありたい」(同)と話す。

▲ファンのアレンジレシピから生まれた「島原ハム ポークソーセージカツ」

同社は食肉加工のBtoB事業を主としているが、自社製品を知ってもらいたいと考え、19年にコーポレートサイトから独立する形でECサイトを開設。当初は集客に力を入れず、売り上げは目立たない額だったという。

契機となったのは2021年5月、大食い系ユーチューバー・谷やんによる、自発的な「じげんもん豚のポークソーセージ」に関するレビュー動画の投稿。ファン層とみられる20代男性からの注文が増えたという。

2023年、大食い系ユーチューバーのしのけん、ぞうさんパクパクに「島原ハム ポークソーセージ」をPRしてもらう施策を打った。30代に、お弁当や朝食への利用を例に、肉感のある触感と濃い味をアピールできた。

新商品「島原ハム ポークソーセージカツ」は、ファンが投稿した「島原ハム ポークソーセージ」のアレンジレシピが大きな反響を呼んだことが開発のきっかけとなっている。