Microsoftは2024年7月23日(現地時間)、Windows 10のサポートページを更新し、2024年2月のWindowsセキュリティ更新プログラム(KB5034203)で発生していたMicrosoft Connected Cache(MCC)が使用できなくなる問題が解消されたとアナウンスした。 7月23日にリリースされたKB5040525を適用することで問題は解決するという。

  • Windows 10 バージョン 22H2 の既知の問題セクション

    Windows 10 バージョン 22H2 の既知の問題セクション

KB5034203によるMCCの問題とは

Microsoftは2024年2月13日にWindows 10向けにセキュリティ更新プログラム「KB5034203」をリリースしたが、この更新プログラムを適用した一部のデバイスにおいて、 MCCノードが使用できなくなる問題が報告されていた。影響を受けたデバイスでは、MCCノードが使用できなくなる代わりに、インターネットから更新プログラムとアプリをダウンロードするため、ダウンロードトラフィックが増加するという。

MCCは、Microsoftのコンテンツ配信ネットワーク(CDN)からダウンロードされたコンテンツをキャッシュして再配信する仕組みである。複数のクライアントを管理するエンタープライズ ネットワークにおいて、同じ更新プログラムを重複してダウンロードするのを避け、ローカルネットワーク内で高速に配信できるというメリットがある。

KB5034203によるMCCの問題は、MCCノードの検出に「DHCP オプション 235」を使用する場合のみ発生することが分かっている。これは一般的にエンタープライズ環境でのみ使用されることから、一般家庭の環境が影響を受ける可能性は低いとされている。

Microsoftは、この問題は2024年7月23日にリリースされたWindowsアップデート「KB5040525」で解決されたとアナウンスしている。KB5040525ではMCCの問題の他にも、複数の問題に対する修正が含まれている。そのため、MicrosoftはWindows 10を利用するユーザーに対し、早急にこのアップデートを適用することを推奨している。KB5040525における変更内容の詳細は次のリリースノートにまとめられている。