日本総合研究所とグロービスは7月5日、行政事務に従事する公務員のスキル向上に向けた「行政官のスキル明確化とアップデートに関する研究会」の設立を発表した。研究会は、現職、OB公務員、有識者など10名程度で構成し、2024年7月から2025年3月の期間にかけて月1回の実施を予定。公務員が有すべきスキルの明確化やスキルを効率的に取得する教材、トレーニング方法の在り方などを検討する。

経済財政運営と改革の基本方針2024(内閣府Webサイト)

経済財政運営と改革の基本方針2024(内閣府Webサイト)

6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024」では、持続的な賃上げを目指した全世代のリ・スキリング推進が強調されており、経営層を含む能力構築や大学と業界の連携による最先端の知識や戦略的思考を目的とするリ・スキリングプログラム創設など、大規模なスキル向上への取り組みが展開される。

同研究会は、民間とは異なる役割を担う公務員が有すべきスキルを明確化し、トレーニングの在り方や教材などキャリア開発を支援するもので、公務員の職務の魅力向上や公務員の人材確保などの課題解決への糸口となることも期待しており、2024年度内に報告書を発表し、中央官庁や地方自治体などに提言する予定。