アマゾン ウェブサービスジャパンは6月20日・21日、年次イベント「AWS Summit Japan」を開催している。昨年に引き続き、今年の会場も幕張メッセだが、朝から多くの人が詰めかけた。
初日の基調講演のテーマは「AWS と創る次の時代」。米Amazon 最高技術責任者(CTO)兼バイスプレジデントのヴァーナー・ボーガス氏は「テクノロジストとして責任を負わなければならない」として、テクノロジーによる社会課題の解決について語った。
テクノロジストとして負うべき責任とは
今、最もホットなテクノロジーといえば、生成AIだろう。AWSもさまざまな生成AI関連のサービスを提供している。生成AIに取り組んでいないITベンダーは皆無といっても過言ではない。
ボーガス氏は、「ここ1年、生成AIの話に終始してきたが、ここでAIの話をするつもりではない」と述べた。「われわれはテクノロジストとして責任を負わなければならない。テクノロジーを活用してビジネスを成功させ、イノベーションをもたらすだけではなく、善のためのテクノロジー(Technology for Good)を開発する」と続けた。
そして、ボーガス氏はAIの父と呼ばれるジョン・マッカーシー氏の「AIが機能し始めたら誰もAIと呼ばなくなるだろう」という言葉を引き合いに出し、「AIはこれまでのテクノロジーでも機能している」と指摘した。
「現在、画像認識、リコメンデーション、フォーキャストなど、うまく機能しているが、これらをAIとは呼ばない。これらのテクノロジーは善のために活用されている。ここでは、未来に何が起こるではなく 今何ができるかについて話したい」(ボーガス氏)