三菱電機ビルソリューションズは、顧客が抱える課題解決に向けた最適なビルソリューションの提案と、より安全・安心で快適な社会を実現する共創の場として、新ショールーム「M's Vision」を本社オフィスも入居している東京・丸の内の「東京ビルディング」内に、5月21日付で開設。併せて報道陣に内部が公開された。

  • 「M's Vision」ロゴ

    「M's Vision」の入り口にあるロゴ

M's Visionは、顧客のビル設備について、カーボンニュートラルやサステナビリティ実現に求められる社会課題を、安全・安心をベースとしたその時々に最適なソリューション提案を行うことで解決に導き、スマートビルやスマートシティを“共創する場”にすることをコンセプトとしている。

提案の内容としては「今できること」といったものよりも、データの利活用など同社およびグループ企業がもつ技術力を融合させ「少し先の未来」に向けた対話に結び付けていきたいとしており、展示もよりよいものにしていくため常に新しく変化させていくとしている。

同ショールーム内は、ビルソリューションの提供を通じて描く、快適で便利なスマートビルやスマートシティの紹介を行う「ビジョンシアタースペース」、カテゴリー別でのソリューション提案を行う「ソリューションスペース」、ビルソリューションに関する現場のさまざまな没入体験が可能な「イマーシブエレベータースペース」という3つのエリアで構成されている。

  • ロボットがお出迎えしてくれる

    ショールームではロボットがお出迎えしてくれる

まず、プレゼンテーションが行われる「ビジョンシアター」内に入ると、天井には奥行感のある青空と自然な光を表現するLED照明で光の温度感を自由に調節することが可能な、三菱電機照明が製造・販売する青空照明「misola(みそら)」が配してあるほか、前方には、高さ2.8m×幅約10mの大型スクリーンが設置されており、ビルソリューションが実現していく未来社会をイメージした映像コンテンツを見ることができる。また、ビル設備の日々の安全・安心を24時間365日支える同社の「情報センター」「物流センター」のほか、製品の開発や保守メンテナンスを支える人財(人材)育成などについてのライブ映像なども交えた紹介なども見ることができるなど、同社が提供しているさまざまなソリューショについて理解できるスペースとなっている。

  • 天井に設置してある青空照明「misola(みそら)」

    天井に設置してある青空照明「misola(みそら)」

ビジョンシアターを出て、顔認証のセキュリティゲートを進むと、顧客の課題解決を提案するソリューションスペースが広がっている。このスペースでは、「安全・安心」「カーボンニュートラル」「省力化・効率化」「ウェルビーイング」など、同社が解決すべき課題として設定するカテゴリー別のソリューション事例を、複数のブースに分けて紹介している。ブース内の展示は随時変更がなされ、その時々で最適な提案ができるようにしてあるとのこと。ブースを回る際に、フロア内に複数台稼働しているロボットと触れ合うことも可能。ロボットは、警備、呈茶、ごみ回収などさまざまな実演をしており、省人化につながる事例としてリアルに体験することができる。

  • 呈茶してくれるロボット

    呈茶してくれるロボット

  • ごみ回収のロボット

    ごみ回収のロボット

  • 各ブース内展示の様子

    各ブース内展示の様子

そしてブース展示を進むと、没入体験展示「イマーシブエレベーター」をはじめとするエレベーターの展示が行われている。今回は実際にエレベーターが止まってしまった時にどのような対応がとられるかについての実演を体験できた。また、イマーシブエレベーターの体験では、正面・左右・上下の壁5面にLEDディスプレイが配置されているエレベーターを模した部屋の中に入り、没入感ある映像で昇降機や冷凍倉庫の保守作業を見ることができた。この展示では、自身が現場にいるような没入体験で、普段は見ることができないような保守作業の様子などを大迫力でリアルに体験することができる。

  • エレベーター停止時、SOSボタンを押すと声だけではなく不安緩和のためモニターに対応してくれる人の顔が映るようになっている

    エレベーター停止時、SOSボタンを押すと声だけではなく不安緩和のためモニターに対応してくれる人の顔が映るようになっている

  • イマーシブエレベーターの入り口

    イマーシブエレベーターの入り口

  • イマーシブエレベーターを体験している様子

    イマーシブエレベーターを体験している様子

なお、同社はM's Visionの開設場所を東京ビルディング内に設置した最大の理由について、アクセスの良さを挙げている。2024年、同社はこれまで荒川区の町屋駅近くにあった本社を移転したばかりであり、ショールームも同じくアクセスのよい場所へ移転した形だ。さまざまな路線が乗り入れる東京駅からほど近い立地であり、国内のみならず国外からの顧客の来場も狙えるようになったことで、同社では年間1万人の来場者を目指すとしている。