Microsoftは5月22日(現地時間)、Windows InsiderプログラムのRelease Previewチャネル向けに「Windows 11 バージョン 24H2」をリリースした。24H2は2024年秋に正式リリース予定の年次機能更新プログラムであり、多くの新機能や拡張が含まれるが、その一方で削除される機能もある。MicrosoftはWindows Insider Blog「Releasing Windows 11, version 24H2 to the Release Preview Channel」において、24H2ではCortana、ヒント、およびワードパッドが削除されることを正式にアナウンスした。
3つのアプリはいずれもすでに非推奨だった
Cortana、ヒント、ワードパッドの3つのアプリは、いずれも2023年にすでに廃止の方針が発表され、非推奨リストに追加されている。
CortanaはWindowsの操作や日々のタスクを手助けする仮想アシスタントアプリだが、Windows 11にはすでにより高度なアクセシビリティ機能やAIアシスタントのCopilotがある。Microsoftは、Cortanaはその役割を終えようとしているとして、2023年8月に非推奨リスト入りとサポートの終了を発表した(参考記事: WindowsにおけるCortanaサポートの終了を発表、Microsoft | TECH+(テックプラス))。CanaryチャネルではBuild 25967ですでに削除済みである。
ヒントも同様にWindowsの使用を支援するツールだったが、Cortanaと同様にCopilotの登場によってその役割を終えており、2023年11月に非推奨リスト入りした。
ワードパッドはメモ帳よりも少し高度な機能と対応フォーマットを持ち、Wordよりは軽量なワープロアプリとして親しまれてきた。しかし、十分なコンピューターリソースを利用できるようになった現在ではワードパッドが必須となるシーンはほとんどなくなっており、2023年9月に非推奨リスト入りした。Microsoftは代替アプリとして、.docや.rtfなどのリッチテキストドキュメントにはWordを、.txtなどのテキストドキュメントにはメモ帳を使うことを推奨している(参考記事:Microsoftからのお知らせ、ワードパッドは非推奨 | TECH+(テックプラス))。
これらの3つのアプリがいつ削除されるのかは明言されていなかったが、今回の発表で、Windows 11 24H2に含まれないことが正式に明らかになった。
Windows 11 24H2のその他の変更
Windows 11 24H2には、新しい省電力機能やWindows版のsudoコマンド、Windows カーネルのRust実装への置き換え、Wi-Fi 7のサポート、ファイル エクスプローラーでの7-zipおよびtarアーカイブのサポートなど、非常に多くの新機能や機能拡張が含まれている。AIアシスタントのCopilot for Windowsも進化する。
今回、Release Previewチャネル向けに公開されたWindows 11 24H2のプレビュー版によって、ユーザーは正式リリースよりも早くこれらの新機能を試すことができる。なお、CanaryチャネルおよびDevチャネル向けのビルドはすでに24H2に基づくものになっている。
Windows 11 24H2はRelease Previewチャネルに参加してWindows Update経由でインストールするほか、次のWindows Insider ISO DownloadのページからISOファイルをダウンロードしてインストールすることもできる。