東進ハイスクール・東進衛星予備校を運営するナガセは5月20日、日本マイクロソフトと連携したAI活用の自動英作文添削講座「英作文 1000本ノック」の開講を発表した。今年の2月以降、東進生向けのトライアルや石川県の生徒への無償提供を実施し、1310名の生徒の延べ12万8千回を越える演習から追加機能や最終検証を経て4月の正式開講へと至っている。
2023年より開発を進めた「英作文 1000本ノック」は、日本マイクロソフトと連携、Azure OpenAI Serviceを用いたGPT-4を活用することで生徒個々の解答に応じた添削を即時に行う。文法、構文、語彙を確認する基礎レベルから大学受験の基礎から最難関の5レベル各200題の計1000題に挑むことで英作文のスキルアップを図る。添削では、生徒が書いた表現を尊重しつつ改善のための指摘やアドバイスを行える仕様で、正答した場合にも他の表現方法を示す。回数制限がないため何度でも添削指導をAIから受けられる。
息の切れそうな"1000本ノック"だが、日々の学習に激励や賞賛を行い、累計状況を可視化するなど継続性も考慮する仕組みや間違えた問題や苦手分野を克服する演習セットも機能として用意されており、継続的にノックを受けられる。同社では、英作文は大学入試において必須のスキルであるにも関わらず、多忙な高等学校の現場において十分な指導が困難である現状を開発の背景に挙げているが、AIがスキルアップに貢献する例としても効果が期待される。