米BroadcomとGoogle Cloudはこのほど、パートナーシップの拡大を発表した。これにより、BroadcomのVMwareワークロードのGoogle Cloudに向けた最適化、共同の市場開拓イニシアチブでの連携、Broadcomプロダクト・サービスのGoogle Cloud Marketplaceへの追加、Google Cloudの生成AI機能をBroadcomに組み込む。

パートナーシップ拡大の概要

今回、発表されたパートナーシップ拡大ではBroadcomはVMwareワークロード(顧客向けプロダクトやサービス、内部サービスなど)をGoogle Cloudに移行することで、Googleのコアプラットフォーム機能、AI統合基盤「Vertex AI」を活用して、カスタマーエクスペリエンスの向上につなげることができるという。

すでにBroadcomは、Google Cloudの生成AIを使用して「SymantecAIプラットフォーム」を強化しており、今後もパートナーシップの一環としてGoogleの生成 AIの採用を拡大していく予定。

また、両社のプロダクトおよび市場開拓の部門間で連携を強化し、共通の顧客サポートを向上させる。これには、共通の顧客におけるクラウドデプロイを簡素化するネットワークソリューションのインテグレーション強化が含まれる。

部門間の連携を強化することで、両社のビジネス成長機会を見出すことや、インフラストラクチャのモダナイゼーションにより、顧客のサポートを向上させることが可能になるとしている。

さらに、Broadcomは複数のプロダクト・サービスをGoogle Cloud Marketplaceへの追加を予定し、顧客が自社に合わせてBroadcomソリューションを簡単かつ迅速にスケールできるようにする「Symantec Network Protection」も含まれる。

顧客はAppNeta、Clarity、RallyといったBroadcomのアジャイル運用のためのソリューションを含め、以前からMaketplaceで利用可能だったサービスを引き続きデプロイできるという。加えて現在はアプリケーションプラットフォーム「VMware Tanzu Application Service」、分散型インメモリキーバリューストア「Gemfire」、オープンソースのメッセージングミドルウェア「RabbitMQ」などもGoogle Cloud Marketplaceで利用が可能になっている。

近日中には、VMware Cloud FoundationライセンスのポータビリティをGoogle Cloud VMware Engine(GCVE)への拡大を予定している。

両社は今年に入ってからVMware Cloud FoundationライセンスのポータビリティのサポートをGCVEに拡大する計画を発表し、同機能は今年の7月に提供開始を予定しており、Broadcomから新しいVMware Cloud Foundationソフトウェアのサブスクリプションを購入すれば、Google Cloud VMware Engineや自社のオンプレミスのデータセンターにおいて、そのサブスクリプションを柔軟に使用できるようになる。