東京商工リサーチは3月7日、2024年1‐2月 上場企業の「早期・希望退職者」の募集状況について伝えた。同調査は、希望・早期退職者募集の具体的な内容を確認できた上場企業を対象に抽出したもの。

2024年1-2月上場企業「早期・希望退職者」、前年同期増

2024年1-2月に「早期・希望退職者」を募集した上場企業は14社に達し、前年同期を5社上回ったという。対象人数は3,613人(前年同期595人)と前年同期の6倍に急増し、既に2023年(3,161人)の年間実績を452人上回っている。

募集人数は、1,000人以上が2社(構成比14.2%)、500~999人以上が1社(同7.1%)と大型募集があり、この3社で全体の約9割を占めているとのこと。

同社は、現状ペースで推移すると2021年(1万5,892人)以来、3年ぶりに1万人を超える可能性も出てきたと見ている。

「早期・希望退職者」を募集している企業の業種

2024年に「早期・希望退職者」募集が判明した上場14社の業種は、情報通信(前年同期ゼロ)、電気機器(同2社)、食料品(同ゼロ)の各2社で、最多となっている。

最多の3業種のうち、情報通信、食料品の2業種が前年同期は募集がなかった。これはコロナの深刻な影響を引きずった前年同期と異なる傾向をみせているという。

募集人数、1,000人以上は資生堂とオムロン

募集人数(募集時点の人数が非開示の場合、応募人数を適用)は、1~29人の3社(構成比21.4%)が最多だった。

1,000人以上は、資生堂(募集人数1,500人)とオムロン(同1,000人)の2社、500~999人は、セブン&アイ・ホールディングスの1社だった。

  • 2024年主な上場企業 早期・希望退職者募集状況 資料:東京商工リサーチ