LINEヤフーは3月4日、同社が提供する行動ビッグデータを分析できる事業者向けサービス「ヤフー・データソリューション」において、防災にまつわる検索行動を分析したレポート「『防災』を意識するときってどんな時? データで見る防災・減災」を公開した。
身近に起こるか特定の日以外に関心を高めるのは困難
レポートによると、「Yahoo!検索」における2016年1月から2024年1月までの「防災」の検索数を分析したところ、ある日突然急増し、すぐに減少するという傾向がわかった。上昇のきっかけを調査したところ、検索量が上昇しているのは「実際に災害が発生した時」「東日本大震災の日(3月11日)」「防災の日(9月1日)」であることが判明した。大きな災害が身近に起こるか特定の日以外に、防災への関心を高めることは難しいという。
具体的なワードとして「防災グッズ」に関しての検索動向を調査したところ、「防災グッズ」への関心が高まる瞬間は、災害の中でも主に地震発生時であることが読み取れ、台風発生時や3.11でも検索数は上昇するものの、地震発生時の方がより防災グッズへの関心が高まる傾向があったとのことだ。
一方、2023年2月6日に発生し5万人以上が犠牲となったトルコ・シリア地震の際には「防災グッズ」の検索数が大きく増えることはなく、自分自身に身近な災害であるか否かが関心を惹きつける大きな要素であると分析している。
また、都道府県別の検索特徴分布を見ても同様の傾向が見られ、2016年から2023年までの特徴度を平均化して都道府県別の関心の高さを可視化してみると「防災」「防災グッズ」ともに南海トラフ地震で被害を受けると予想されている地域からの関心が高いことがわかったという。