Pendoジャパンは2月20日、記者発表会を開催し、今年1月にカントリーマネージャーに就任した花尾和成氏が事業戦略を説明した。同社は、ソフトウェアのユーザビリティの向上やUX分析により、顧客体験と生産性を向上するデジタル体験プラットフォームを提供している。
ミッションは「ビジネス基盤の確立」
花尾氏は、自身のミッションについて、次のように語った。
「ミッションはビジネス基盤を確立すること。そのために、当社はこれまで3年ほどビジネスをやってきたが、既存のビジネスを加速する。あわせて、体制の強化などを通じて新規顧客基盤を確立し、パートナーエコシステムを拡充する」
花尾氏は、リーダーシップのジャーニーは「現状認識」「目標設定」「方針策定・運用」「レビュー・評価」といったプロセスに分かれるが、現在、「方針策定・運用」まで行ったと述べた。
「UX向上」と「投資判断基準策定」を支援
花尾氏は、日本市場の現状を2点挙げたうえで、それらに対する打ち手を紹介した。
1つは、「デジタル化が加速するとともに、すべての企業でUX向上が必須となっていること」だ。「デジタル化どこででも起きる世界であり、業界にかかわらず、追随することになる。そこで大切になるのは使い勝手であり、企業はUXの向上に対応することが必須となる」と花尾氏は説明した。
こうした現状に対する打ち手としては、開発体制として内製化を、また、開発手法としてアジャイル開発を確立するという。
もう1つは「人的資源が限られる中で、投資判断の基準を設ける必要性が高まっていること」だ。投資判断を設けるにあたっては、現状を可視化し、データに基づいて判断を行う必要があるとして、ソフトウェアの利用状況の可視化に注力する。
UX最適化にどう取り組むか
花尾氏は、「昨今、企業の差別化が難しいが、UX改善が差別化の材料になる」と指摘した。そして、同社が提供しているソリューションについて、「UXの最適化によって事業を加速し、UXに様々な価値をプラスするもの」と説明した。
Pendoが提供しているプラットフォームは、「利用状況の可視化」「データの分析」「システム課題特定」「改善/ガイド設置」といったサイクルによって、UXの最適化を図る。
アジャイル開発をどう確立するか
花尾氏は、アジャイル開発とPendo製品の相性を強調した。Pendoが収集する定量データと定性データを分析して、開発したアプリケーションの課題と改善点を明確にすることでBizDevOpsを回し続ける動力源となるという。
「Pendoは、ビジネス、開発者、運用者がデータを見て何を作るかを明確にすることができる」(花尾氏)
Pendoの強みとは
説明会には、米国本社のCEOを務めるトッド・オルソン氏も参加し、競合に対する同社の強みについて語った。
「まず、われわれのプロダクトは幅が広く機能も多彩だ。加えて、コンテンツ、教育、コミュニティなど、幅広い領域をカバーしている。組織が成功するために必要な要素をすべてカバーできる」
花尾氏は、日本市場における差別化について、「データが集まった後にデータドリブンを根付かせるためのサービスが必要であり、それを提供して差別化のポイントにしたい。また、これまでコミュニティに関する支援ができていなかったので、ドライブをかけていく」と語っていた。