ワールドワイドで利用されているCMS(Contents Management System)のDrupal、Joomla、TYPO3、WordPressのコミュニティ組織は現地時間2月5日、価値観の共有やコラボレーションの促進、オープン性や信頼性、品質向上を目的に「Open Website Alliance」を共同設立したことを発表した。

オープンソースソフトウェアを擁護し、コラボレーション促進を目指し設立

「Open Website Alliance」は、Webサイトの所有者と開発者にオープンソースソフトウェアの選択を推奨し、その利点を啓蒙することを設立目的としている。アライアンスは、欧州連合のソフトウェアにおけるセキュリティ規制「サイバーレジリエンス法(EU Cyber Resilience Act)」の悪影響を警告する「公開書簡」提出に協力したDrupal Association、Open Source Matters (Joomla)、TYPO3 Association、WordPressプロジェクトの4者が設立。4者の提供するCMSのシェアは、CMS全体の50%に及ぶと見られており、今回のアライアンスによりそれぞれのリーダーシップで、CMS間コラボレーションやオープン性、信頼性、品質の向上などのプロジェクト促進が期待されている。

  • 「Open Website Alliance」イメージ(Joomla公式サイトより)

アライアンスは、コンセンサスに基づく意思決定プロセスに基づいて運営、会長職(presidency)は、メンバー間で交代、任期は基本1年となるという。メンバー間では共有する価値観としてDrupalによって提唱されている「Open Web Manifesto」の遵守が求められている。マニュフェストは、世界中のすべての人が情報、コネクション、商業、政治参加のためにアクセスできる無料のパブリックインターネット「オープンWeb」を支持し、それを推進するというもの。詳細はWebサイトで確認できる。

アライアンスでは、現在、無料及びオープンソースのCMSを提供するコミュニティ向けにメンバーシップへの参加を呼びかけており、参加条件などの詳細情報は「Charter of the Open Website Alliance」で確認できる。