NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は1月30日、次世代モビリティでの車室空間体験における顧客の行動変容分析や周辺施設への店舗誘引といった、マーケティング施策に関する実証実験を開始することを発表した。実証期間は1月30日~2月6日。実施場所は愛・地球博記念公園(通称:モリコロパーク 愛知県 長久手市)。

実証実験の概要

今回の実証はトヨタ自動車、トヨタ紡織、NTT Comの3社が愛知県の協力のもとで進める、車室空間活用の実証実験の一部として、NTT Comが実施するものだ。車室空間の体験者または非体験者を対象に、近隣店舗への周遊を促す施策を実施するという。NTTドコモの会員基盤を活用して実際に訪れた顧客を分析することで、車室空間体験者の属性把握と車室空間体験による周遊促進効果を確認する。

将来的には、NTTドコモの会員基盤を活用して、車室空間体験者の趣味嗜好に合わせた車室空間内でのAR(Augmented Reality:拡張現実)またはXR(Extended Reality)体験コンテンツの配信や広告配信なども視野に入れる。

  • ドコモの会員基盤と次世代モビリティの連携イメージ

    ドコモの会員基盤と次世代モビリティの連携イメージ図

車室空間体験について

実証では車室空間体験として、モビリティエンターテインメント体験システムを搭載した次世代モビリティをモリコロパーク内で周遊させる。車両位置や乗員のジェスチャーに合わせてコンテンツ映像や五感を刺激するデバイスを制御し、移動中も楽しめるような車室空間体験を提供するとのことだ。

実証の背景

NTT Comはモビリティにおける新たな価値として「新しい移動体験」の提供を目指し、トヨタ自動車およびトヨタ紡織と共同で、ライドアトラクション用バスでの車室空間体験の実証実験に取り組んできた。

今回、NTT Comは車室空間体験の提供に加えて、新たにNTTドコモの会員基盤を活用したデジタルマーケティングの検討を開始する。ドコモの会員基盤から得られる顧客の属性や趣味嗜好などの情報を用いて、キャンペーンによる車室空間体験への送客や、ニーズに応じた観光地周辺施設への周遊促進を実現させることで、周辺地域の活性化を促す。