69%が「2024年も食費の節約を継続」 アイランドが食や料理のアンケート実施、「メリハリ消費」に注目

日本最大級の料理インフルエンサーネットワーク事業「フーディストサービス」を展開するアイランドはこのほど、自社サービスにおいて、食や料理を中心とした2023年の振り返りと2024年の展望をテーマに実施したアンケートの結果を公開した。2023年の生活について63%が「満足」と回答しているものの、相次ぐ食品の値上げによる家計への影響は大きく、時短・簡単料理とともに節約料理のニーズが引き続き高い傾向だった。2024年の食費については「節約を継続していく」と答えた人が69%と多くを占めた。

アイランドは、約3万人の「フーディスト(料理インフルエンサー/料理クリエイター)」が参加する日本最大級の料理インフルエンサーネットワーク事業「フーディストサービス」を展開。フーディストとともに、料理メディア、およびコミュニティ(フーディストノート、レシピブログ、フーディーテーブル、スグレピ)を運営するほか、企業向けに料理インフルエンサーとのマッチング、フーディストとクライアントとのコラボレーションの企画・提案を行っている。

2023年12月14日~22日、自社サービスにおいて、食や料理を中心とした2023年の振り返りと2024年の展望をテーマにしたアンケートを実施し、441名(男性11%、女性88%)の有効回答を得た。

2023年を振り返り、生活全般に満足しているかをたずねた問いでは、「満足している」が63%、「満足していない」が37%だった。新型コロナウイルス感染症が5類移行となり行動範囲が広がった反面、円安などによる物価高が生活に大きな影響を与えているとし、2022年の調査と比較して、「満足している」は4ポイント減少していることがわかった。

「満足している」と回答した人からは、「コロナも5類になって自由な感じが良かった(50代・女性)」「値上げが続いていますが、上がっていないものもあるので、やりくり上手もレベルアップできたのかなと思います(40代・女性)」「外食しない分、家でちょっと贅沢なお肉やお刺身を買ってみたりとそれなりに楽しめた(60代以上・女性)」「今年はフードロスを意識して冷蔵庫が空になったら買い物に行くようにしたため、フードロスを無くせてお財布にも心にも良かった(30代・女性)」などの声があった。

一方、「満足していない」と回答した人からは、「物価の高騰により、常に節約を意識して過ごすようになり、生活が窮屈で刺激がないものになりました(40代・女性)」「物価は上がるのに収入は増えないので将来への不安がある(40代・女性)」「食費を抑えるために試行錯誤した1年(30代・女性)」「値上がりによって買い物やお出かけの頻度が減ったので我慢した一年だった(30代・女性)」「息抜きやたまの贅沢にしていた外食の機会が値上げラッシュで激減したため(40代・女性)」の意見が見られた。

2023年に作る頻度が多かった料理をたずねた問い(複数回答)では、「短時間で作れる料理」が68%ともっとも多い回答を得た。次いで「健康を意識した料理」が50%と、近年続く健康ブームの影響がうかがえる結果となった。その他、食材の価格高騰の影響も大きかった「節約料理」(41%)、種類も豊富で手軽な「麺類」(38%)など、時短・簡単・節約料理のニーズが引き続き高い傾向となった。

2023年も相次ぐ食品の値上げがあったとし、家計への影響をたずねた問いでは、「とても影響している」(48%)と「やや影響している」(41%)を合わせ、89%が「家計に影響している」と回答した。

食品の値上げに伴う悩みについては、「使う食材の量を減らしたりしてボリュームを抑えたので、食卓が少し寂しい時があった(50代・女性)」「食材数が減り、栄養バランスの偏りが気になる(30代・女性)」「今まで安いと思っていたプライベートブランドまで高い(30代・女性)」「カレーやシチューのルーが高くなったと感じています。子供が好きな食べ物ですが作る頻度はかなり減りました(40代・女性)」「ケーキなどの嗜好品を買うのに躊躇するようになってしまった(40代・女性)」「容量が減ったので、すぐになくなる食品などがあり、袋等のパッケージごみが増えた(50代・女性)」「生クリームやバターの値上げでケーキ作りやお菓子作りを諦めた時期がある(30代・女性)」「安いものを買いだめするようになってしまったため、賞味期限に追われるようになってしまった(40代・女性)」「冷凍食品やインスタント食品がほぼ高くなったので、いざという時の為のストックがあんまりできなくなった(40代・女性)」など多岐にわたった。

食品の値上がりにより購入頻度が減ったものをたずねた問いでは、「パン類」(25%)、「菓子類」(24%)、「麺類」(21%)が上位となった。必需性が低めの食品が買い控えの対象となっていることがわかった。

2024年の食費についてたずねた問いでは、「変わらず節約を継続していく」という回答が69%を多くを占め、値上げの終息が見えないなかで、「節約志向」が継続していくことが推測される結果となった。

2024年はどのような暮らしをしていきたいかの問いには、「安いといって大量にまとめ買いして失敗することもあったので、2024年は冷凍庫を上手に使って美味しく保存美味しく料理を心がけたい(60代以上・女性)」「節約は意識しながらも好きな物は食べて、家族みんなで健康に楽しく暮らしたい(40代・女性)」「節約は基本するけれど、おいしい食材、産地直送など新鮮なもの、訳あり食材など工夫して、節約にみせない工夫をしていきたい(50代・女性)」「外食にも抵抗がなくなってきたので月に何度かは美味しいものを食べたり出掛けたりして生活を充実させたい(40代・女性)」「自炊を増やして、食を豊かにしたいです(40代・女性)」「節約ばかりでは、息が詰まるので、しっかり計画を立てて、時には贅沢やレジャーを楽しむことができたらと思います(40代・女性)」などの回答があり、節約志向の高まるなかでも、家族との時間や個人の時間を重視する動きや、お金をかける支出とのバランス、プチ贅沢といった「メリハリ消費」への意識が高まっていきそうだとしている。