富士通がTNFD Adopterに登録

富士通は1月10日、TFND(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)の趣旨に賛同し、2023年12月にTNFD Adopterに登録していたことを明らかにした。TNFD提言に沿った開示を行う意思をTNFDのWebサイト上で登録している。なお、2024年1月10日までに登録した企業や組織は、スイスのダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会で採用者として公表されるという。

TNFDは2021年6月に組織設立。2022年3月にフレームワークのv0.1を公開し、以降バージョンアップを実施してきた。自然環境の変化や生物多様性が企業の業績に与える影響を可視化し、必要となるフレームワークの構築を目指す。

TNFDに対する富士通の取り組み

富士通グループは、2022年12月に採択された国際目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」に沿って、ネイチャーポジティブの実現に向けて策定したあるべき姿の達成を目指し、2023年10月からTNFDフォーラムに参画している。TNFDフォーラムとは、TNFDのミッションと原則に沿った国際的で学際的な協議グループ。同社は今後TNFDフレームワークの開示推奨項目に沿って計画を策定し、2024年以降開示して開示内容を順次更新していく予定だ。

また、同社は以前から生物多様性の保全に取り組んでいるようで、沼津工場が2023年10月に環境省の「自然共生サイト」に認定されている。さらに、生物多様性への負の影響を評価する指標として選定した「エコロジカル・フットプリント」を用いて、企業活動全般を包括的に評価する算定方法を確立し、あるべき姿の達成に向けた生物多様性保全活動を実施している。