リコーは12月5日、「リコー 路面モニタリングサービス」と同等の性能を維持しながら小型化と軽量化を図った「リコー路面簡易点検支援サービス」を開発したことを発表した。ユーザー自身の車両でも使える新計測装置を用いている。同サービスで使用するこの装置は「2023年度路面性状自動測定装置の性能確認試験」のうち「ひび割れ」「わだち掘れ」「平たん性」「距離」の項目の昼間試験に合格しているという。

同サービスはステレオカメラを搭載した一般車両で走行しながら路面を撮影し、AI(Artificial Intelligence:人工知能)による分析を行うことで、撮影から測定結果の算出、報告書の作成までを自動で実施する。道路インフラの維持管理の効率化を支援するものだ。

  • 路面簡易点検支援サービスを搭載した車両

    路面簡易点検支援サービスを搭載した車両

路面簡易点検支援サービスでは、新たに開発した小型かつ軽量の可搬式計測装置により、従来は専用車両で使われていた路面性状点検と同等性能の機材を、自身の車両に搭載できるようになる。ステレオカメラ1台を用いた撮影システムで、道路の維持管理の指標とされる「ひび割れ率」「わだち掘れ量」「平たん性」の3項目を計測可能だ。

そのほか、乗り心地の指標であるIRI(クラス2手法)の測定や、道路維持管理の総合的な指標である「MCI(Maintenance Control Index)値」の算出も含め、計測したい項目を任意で選択可能だという。

自身の車両に搭載して計測を開始できるため、軽自動車を利用して生活道などの細い路線にも対応できるようになるほか、計測走行を自身で実施することで点検にかかる支払いコストを抑えられる。

  • 搭載するステレオカメラ

    搭載するステレオカメラ