富士フイルムは12月5日、細胞治療薬のCDMO(Contract Development & Manufacturing Organization:医薬品製造受託機関)事業を展開する米国2拠点に対し、総額約2億ドルの設備投資を行うことを発表した。市場成長が見込まれる細胞治療薬の開発および製造受託ニーズに対応する。

具体的には、FUJIFILM Cellular Dynamicsのウィスコンシン拠点と、FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesのカリフォルニア拠点に対して、細胞治療薬のプロセス開発・製造設備などを増強する。2025年にカリフォルニア拠点、2026年にウィスコンシン拠点にて新設備を稼働させ、両拠点の細胞治療薬の生産能力をそれぞれ倍増させるとのことだ。

ウィスコンシン拠点では、現拠点の近隣に購入した土地と建物に、生産プロセスを開発するためのラボ設備、GMP(Good Manufacturing Practice)製造が可能な設備、3室のクリーンルームなどを導入する。細胞治療薬のプロセス開発の受託能力を拡大させるとともに、生産能力を現状比で倍増させる。

カリフォルニア拠点では、拠点内に生産プロセス開発のスペースを設置する予定。GMP製造設備と2室のクリーンルームを増設し、既存設備を改造することで、細胞治療薬の生産能力を現状比で倍増させる。