ユーグレナは11月27日、ユーグレナ・マイヘルスの「遺伝子解析サービス」ならびにジーンクエストの遺伝子解析サービス「ジーンクエストALL」の利用者57449人分のゲノムデータを調査した結果として、二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプが多い都道府県ランキングを作成、公開したことを発表した。

同ランキングは遺伝子解析サービスの利用者への出生地に関するアンケートをもとに、2023年の新サービスとして追加された遺伝子解析項目の1つである「二重まぶた(SNP:rs242975)」に注目する形で解析を行ったという。SNP:rs242975は、骨や神経の発達に重要な遺伝子の1つ「EMX2」の近くに存在している遺伝子型。「二重まぶたの可能性が高いタイプ(遺伝子型:TT)」、「やや二重まぶたの可能性が低いタイプ(遺伝子型:CT)」、「二重まぶたの可能性が低いタイプ(遺伝子型:CC)」の3つの遺伝子型が知られており、「T」を持つほどに二重まぶたの可能性が高い傾向が東京女子医科大学などの研究グループによって報告されており、同サービスはこの研究結果を踏まえて提供されるものだという。

今回の調査では、「二重まぶたの可能性が高いタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人の割合を都道府県(出生地)別に算出、数値化を実施。その結果、「二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプ」の人の割合が相対的に高い都道府県は、1位:奈良県、2位:鳥取県、3位:三重県、4位:滋賀県、5位:福井県、6位:大阪府、7位:宮城県、8位:岐阜県、9位:香川県、秋田県となり、近畿地方の2府5県すべてが14位以内に入っており、近畿地方は遺伝的に二重まぶたの人が多い傾向にあることが示されたという。

  • 二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング
  • 二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング
  • 二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング (出所:ユーグレナ)

また、全体として日本人における遺伝子型の割合は、「二重まぶたの可能性が高いタイプ(遺伝子型:TT)」が45.8%、「やや二重まぶたの可能性が低いタイプ(遺伝子型:CT)」が43.5%、「二重まぶたの可能性が低いタイプ(遺伝子型:CC)」が10.8%となり、日本人の約半分が「二重まぶたの可能性が高い遺伝子タイプ」に該当することが示されたとするほか、人種別では、「二重まぶたの可能性が高いタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する割合が高い順に、南アジア集団(74.3%)、ヨーロッパ集団(72.3%)、ラテンアメリカ集団(66.6%)、アジア集団(60.2%)、東アジア集団(56.2%)、アフリカ集団(44.1%)などとなっていることも判明。同じアジアの中でも、日本を含む東アジア集団よりも、インドやバングラデシュなどを含む南アジア集団の方が高いことが示されたとしている。