米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA: Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)はこのほど、「DHS Cybersecurity and Infrastructure Security Agency Releases Roadmap for Artificial Intelligence|CISA」において、人工知能(AI: Artificial Intelligence)に関する最初のロードマップ「Artificial Intelligence | CISA」を発表した。これはホワイトハウス大統領令「Executive Order on the Safe, Secure, and Trustworthy Development and Use of Artificial Intelligence | The White House」に沿ったものとされる。
CISAは発表したロードマップにおいて、次のように、5つの戦略的な取り組みを説明している。
- 使命をサポートする目的で責任をもってAIを使用する - CISAはAIソフトを使用してサイバー防衛を強化し、重要なインフラストラクチャの使命を支援する。AIの導入にあたっては、憲法および適用されるすべての法律および政策に準拠した責任ある論理的かつ安全な使用を保証する
- AIシステムを評価して保証する - CISAは安全で回復力のあるAIソフトの開発と実装のためのベストプラクティスとガイダンスの開発を通じて、連邦政府機関を含む多様な利害関係者の間で安全な設計によるAIソフトの導入を評価し、支援する
- AIの悪意ある使用から重要なインフラストラクチャを保護する - CISAはAIツールの開発、テスト、評価を行う他の政府機関や企業と連携し、国家の重要なインフラが直面する脅威を評価して緩和策を提言する
- 主要なAIの取り組みについて、省庁間、国際パートナー、市民と協力し、コミュニケーションを図る - CISAはAIソフトに関する国土安全保障省主導の省庁間プロセスに貢献する。この取り組みにはAIに関する米国政府の国家戦略のための政策アプローチの開発、AIソフト政策に関する国土安全保障省のアプローチを支援することを含む。また、国際パートナーとの調整も含む
- AIの専門知識を従業員に拡大する - CISAはAIソフトウェアおよびその技術に関して従業員の教育を継続し、AIの専門知識を持つ新卒人材、研究者、将来の従業員を積極的に採用する
CISAはこのロードマップをAI技術の安全な開発と実装を実現するための重要な取り組みに加えたと説明。また、ステークホルダー、パートナー、市民に対し、このロードマップからAI技術とサイバーセキュリティに関するCISAの戦略的ビジョンについてより深く理解してほしいと述べている。