X(旧Twitter)から広告を撤退する動きが続いている。IBMに続き、Apple、Disneyなども広告を停止した。背景には、Xを所有するElon Musk(イーロン・マスク)氏の反ユダヤ的な投稿があるという。

各社のXへの広告停止は15日、マスク氏が反ユダヤ主義の投稿に同意したことに端を発する。当時、マスク氏は「ユダヤ人コミュニティは白人に対して弁証法的な憎悪をプッシュしている」とする投稿に「あなたは真実を述べた」と返信。

米政府はこの発言について「反ユダヤ主義的で人種差別的なヘイトを助長するような忌まわしい行為」と非難した。

その後、IBMがXへの広告を停止、Apple(アップル)、それにDisney(ディズニー)、Warner Brothers Discoveryなどのメディア企業も後に続いた。アップルはAxiosに対し、広告を一時的に停止しているとし、IBMは「ヘイトスピーチと差別を容認しない」とコメントしている。

XのCEO、Linda Yaccarino氏は17日、自社が反ユダヤ主義や差別と戦う取り組みは極めて明確であるとする投稿をしている。

Xへの広告を停止した企業のリストを作成しているのが、非営利のMedia Matters for Americaだ。同団体は17日、Xが極右的なアカウントの投稿の横にどの企業の広告を掲載しているのかをレポートし、マスク氏を中心にXの動きを再度非難した。これを受け、同氏は同団体を相手取って訴訟を起こすと投稿している。