NTTテクノクロスは11月8日、コールセンターAIソリューション「ForeSight Voice Mining」(フォーサイト・ボイス・マイニング:以下、FSVM)にNTT独自のLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)「tsuzumi」を活用し、コールセンター業務プロセスの品質向上と効率化を推進することを発表した。
同社はFSVMにtsuzumiを活用したことで、専門性への対応を推進する。tsuzumiは少ない追加学習量でも専門性の高い言語モデルにチューニングできる特徴を持ち、保険や金融など特定の業界や企業に特有の語彙や言い回しにも対応可能だ。通話記録の作成時間の短縮が可能となり、関連部署への情報共有といった業務プロセスの効率化が見込めるという。
また、tsuzumiのパラメータサイズが軽量である特長を生かして、通話要約の言語モデルを企業のローカル環境で運用できるため、機微な情報を扱うコールセンターにおける情報セキュリティの確保も図れるとのことだ。
tsuzumiはNTTが発表した独自に研究開発している大規模言語モデルであり、日本語と英語に対応する。パラメータサイズが軽量なため、特定の業界や企業の組織に特化した柔軟なチューニングも可能だ。
FSVMはNTTの研究所が開発した音声認識技術や感情分析技術、日本語解析技術を活用したコールセンターAIソリューション。通話内容をリアルタイムにテキスト化し、その内容に応じたトークスクリプトやFAQを表示してオペレーターの応対力向上を支援する。これによりCX(顧客体験)の向上と企業の収益拡大に貢献する。