米IBMは11月7日、企業向け生成AI技術のスタートアップに5億ドル(日本円換算で約752億円)を投資するファンド「IBM Enterprise AI Venture Fund」を立ち上げたことを発表した。

IBM Enterprise AI Venture Fundは、企業がAIを活用するための技術を開発する現在および将来のスタートアップを対象としたファンド。IBMの専門家とポートフォリオ開発チームで構成され、製品とエンジニアリングにおけるオペレーションについての知識や市場戦略なども提供する。

IBMはAI分野ではWatsonで先駆け、今年に入り企業向けのAI/データプラットフォーム「watsonx」を発表している。

投資としては、AIツールベンチャーHugging Faceが先に発表したシリーズD投資ラウンド、機械学習をセキュリティに応用するHiddenLayerのシリーズAラウンドにも参加している。

IBMのシニアバイスプレジデントでソフトウェアおよびチーフコマーシャル責任者のRob Thomas氏は「AIは2030年に約16兆ドル市場になると予想されている。IBM Enterprise AI Venture Fundの立ち上げにより、AI革命がもたらす未知数の潜在性を、われれが投資する企業にとって具体的でポジティブな成果につなげるための新しいチャネルを開設する」とコメントしている。