東京大学大学院工学系研究科、関電工、九電工、新菱冷熱工業、大気社、ダイダン、高砂熱学工業、東京電力ホールディングス、東洋熱工業、三菱重工サーマルシステムズの10者は10月25日、2023年11月1日に「スマートビルシステム社会連携講座」(Smart Building System Research Initiative)を共同で開設することを発表した。
今回発表された講座では、カーボンニュートラルを含むGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に建築設備の分野から貢献するもので、スマートビルシステムに関する共同研究を推進し、GX実現を加速させるという。
また、スマートビルシステムのための学問分野の開拓や人材育成を進め、建築設備分野のエンジニアリング力の拡張と深化を図っていきたい考えだという。
従来のビルシステムは、一品生産であることや詳細なエミュレーションが不足していたことから、新たな価値創出に向けた検討が十分に実施できないという課題を抱えていた中で、同講座で得られるエミュレーションを用いることで、さまざまなサービス・アルゴリズム開発やAI用学習データ作成が可能となり、ビルのスマート化を加速させることが可能になる。
三菱重工は、これにより、新たなビジネスを生み出す原動力になり、社会変革につながっていくとの見解を示している。
三菱重工は同講座の活動を通じて、多様なニーズに応えるスマートビルシステムの価値向上と新たな市場開拓に取り組み、またスマートビルシステムの新たな学術の確立と発展、スマートビルシステムを構築し、運用するための高度人材の継続的な育成と輩出を支える拠点の形成に努めていきたい方針。
なお講座の設置期間は、2023年11月1日から2028年3月31日までの4年5カ月が予定されている。