NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は10月10日、「docomo MEC」の新機能として「docomo MEC Compute E」の東京拠点を開設し、10月12日より提供を開始することを発表した。docomo MECとは、モバイル機器からのアクセスに特化して、端末本体や端末の近くに分散配置されたエッジサーバでデータを処理するMEC(Multi-access Edge Computing)技術を活用した、NTTドコモのサービス。

新サービスでは、5G(第5世代移動通信システム)を通じて収集したデータをリアルタイムかつ安全に処理するという「docomo MEC」の特長に加えて、柔軟な課金体系やリソースの即時変更、NTT Comが提供するデータ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform」(以下、SDPF)との連携も可能だという。

同サービスは従量課金制であり、イベントや技術検証などでの一時的な活用も可能とのことだ。また、申し込み完了後には専用のポータルサイトからリソースをオンデマンドで即時に変更可能。

加えて、SDPFが提供する大容量ストレージサービス「Wasabiオブジェクトストレージ」やデータ利活用サービスなどとの連携にも対応し、高精細映像やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムの大容量データをセキュアかつ安価に蓄積し分析できるとしている。

SDPFの閉域網サービス「Flexible InterConnect」を利用することで、ユーザーのシステムやパブリッククラウドとの連携も可能だ。

  • docomo MEC Compute EとSDPFの連携のイメージ

    docomo MEC Compute EとSDPFの連携のイメージ

同社はdocomo MEC Compute Eのユースケースとして、避難所での安否確認を挙げている。災害発生時の避難所において、同サービスと可搬式の顔認証ゲートシステムを連携することで、避難所における正確な本人確認が可能となるほか、既存の安否確認システムと連携させることで親族への安否連絡を自動で送信するような新たなサービスにもつながるとのことだ。

  • 災害時の避難所での活用例

    災害時の避難所での活用例