米Anacondaは現地時間9月29日、公式ブログでPython及びR言語用ディストリビューション「Anaconda Distribution」の最新版「2023.09」のリリースを発表した。パッケージはPython 3.8、3.9、3.10、及び 3.11に対応、Webサイトよりダウンロードできる。

最新版は、「2023.07」より284個のパッケージの更新、89個のパッケージ追加、56個のパッケージ削除が行われている。基本環境ではPython 3.11のサポート、OpenSSL 3.0への完全移行バージョンとなっている。新規にWebベースのデータ視覚化用png、svg、pdf画像生成クロスプラットフォームライブラリ「Kaleido v0.2.1」を追加。主要パッケージもそれぞれ「Numpy」が1.25.2、「SciPy」が1.11.1、「Matplotlib」が3.7.2にアップデートされた。中でもデータ解析ライブラリ「Pandas」の2.0.3へのアップデートによるパフォーマンス向上、データセットやトレーニング済みモデル、機械学習プロジェクトのデモ共有プラットフォーム「Huggingface Hub」0.15.1への更新によるモデル管理合理化及びそれに伴うユーザービリティの向上などがアップデートの注目点となっている。

パッケージ管理システム「conda」は23.7.4をパッケージし、インストーラーには、「conda」でmambaプロジェクトのsolverをバックエンドで使用できるプラグインパッケージ「conda-libmamba-solver」も含まれるようになった。GUI管理インターフェイス「Anaconda Navigator」も最新のv2.5.0にアップデートされ、新規の「Anaconda Cloud」ログインダイアログを利用できる。

また、本リリースよりメタパッケージで使用されるBLAS(Basic Linear Algebra Subprograms)実装がわかるようにファイル名にBLASバリアントを指定するように仕様が変更されている。