ラックは10月2日、オラクルが提供するクラウドプラットフォーム「OCI(Oracle Cloud Infrastructure)」へのマイグレーションサービスに加えて、VMwareの仮想サーバ環境「vSphere」ベースのシステムをOCIに移行できるサービス「OCVS(Oracle Cloud VMware Solution)」の導入支援を開始することを発表した。

今回ラックが支援を開始するOCVSは、VMwareの仮想サーバであるvSphereで構築したシステム環境をそのままOCIに移行できるサービス。vSphere環境のバージョンアップやパッチ適用のタイミングを、オンプレミスのシステムと同様のイメージで制御できる点が特徴だ。

運用変更を最小限に抑えたいという要望や、現行システムのOS(Operating System)やミドルウェア、アプリケーションを十分に検証してからアップグレードやパッチの適用を実施したいという要望にも対応するとのことだ。同社は、オンプレミスと同様の使い勝手の環境をクラウド上に持ちたい企業に適しているとしている。

ラックが支援するOCVS導入サービスでは、初期段階で現行の運用環境を短期間かつ変更を最小限に抑えながらクラウド環境上に構成する。OCI / OCVS移行後の運用環境で残される環境アップグレードなどの課題への対応や、アセスメント、クラウド環境の段階的な最適化計画といった支援サービスについても、今後拡充していく予定とのことだ。さらに、将来的にはラックが持つセキュリティソリューションやサービスとの連携も視野に入れているそうだ。

ユーザーはOCVSの利点を活用することで、サーバやストレージなどのインフラコストの削減や、災害時を想定したディザスタリカバリの実施、クラウドネイティブサービスによる柔軟に変化に対応できるIT基盤などが見込めるという。